ミャンマーの中小事業の評価:報告

中小事業へ補助金を融資する政策銀行には、依然として未使用の莫大な融資枠があると、アジア開発銀行(ADB)はレポートで述べた。
民間銀行の中で、中小産業開発銀行(SMIDB)は小規模事業への融資で先導的な役割を果たしている。工業省により支援されており、12%から13%の商業レートよりもはるかに低い年間8.5%の補助金金利で提供している。
2013年3月末の時点で、銀行の貸付残高と当座貸越の総額は7,226万チャット相当で、50.1%の預貸比率であった前年の同じ時期から16.9%増加した。
9月1日に公表したADBのレポートによると、中小企業(SMEs)からの強い要望を受けローンは増加したが、銀行の預貸比率は2008年の75.8%から25%以上下落している。「そのため、依然としてかなりの中小企業への融資枠がある」と述べた。
セクター別では、2013年3月末に全ローンのうち37.3%を製造場事業、30.1%を卸売及び小売業、7.9%をサービス業が占めている。これらは入手可能な最新の数字である。
特に農村部で、ノンバンクの金融機関が中小企業に対してサービスを開始した。ADBによると、2014年の年末の時点で10の金融企業がミャンマーで活動しており、その内6つは銀行及び金融機関法に基づき2014年に登録された。
ノンバンク金融機関の中で、ミャンマーオリエンタル銀行の子会社であるOriental Leasingは、分割払いスタイルの貸出サービスを提供している。2013年3月末までに、貸出額は少なくとも1,670万チャットに到達しており、2012年3月から260.5%増加した。
「しかし、貸出額の増加は年によって不安定である」とADBはレポートで述べている。事業セクター別では、輸送業が貸出事業を支配しており、2013年3月までの合計の(貸出額の)うち80.6%を占めており、農業の6.6%、貿易業の3.9%、サービス業の2.9%、製造業の1.9%と続くと、レポートで述べられている。
マイクロファイナンス機関(MFIs)は、2011年のマイクロファイナンス法に基づき別ライセンスを取得している。2014年3月の年度末には、189の金融機関で合計8,070万チャットの貸付残高となっており、2013年3月から173.1%増加した。
また信用協同組合も農村での小規模ビジネスへの融資で重要な役割を担っていると、レポートは指摘している。ミャンマーの協同組合は、中央協同組合をトップとし、4層システムで構成されており、昨年の3月の時点で46万人のメンバーがいる。
それらのグループは個人のために、短期間で無担保の小規模ローンを提供している。返済期間は5-10カ月で、貯蓄に対する金利が1%であるのに対し、利息は毎月1.5%である。ADBによると、ローンの規模は個人の預金と信用のレベルによる。
Bazaar協同組合は、不動産証書を融資の担保として、Bazzarの小規模店所有者のために1~3年の融資を提供していると述べられている。一方でマイクロクレジット協同組合は、月あたり最大2%の貸出金利で地域住民及び村の住民に約50米ドルから500米ドルの無担保の小額融資を提供している。
中小企業の定義の改定を含む新しい中小企業開発法は、2015年4月に制定された。それ以来中小企業に関する統計はとりまとめの過程にあるが、まだ包括的なデータはない。
しかし、ADBによると、3月の時点で、中小事業の数は39,062である。
(Myanmar Times 2015年9月3日版 第8面より)