ミャンマーで運営されている国際石油企業による企業の社会的責任(CSR)が初めて国民に公表され、リストのトップにフランスのTotal E&P Myanmarが入った。
エネルギー省(MoE)は、政府と協力して陸上または海洋で展開している国際石油企業によるCSRプログラムについて、1998年に遡って指数を公開した。
CSRプログラムは、環境管理、責任ある調達、労働環境、教育や人権といった分野への投入が含まれる。
データによると、Total E&P Myanmarは教育、健康、社会開発事業に3,566万米ドルを費やしてきた。このフランス企業はアンダマン海のヤダナ・ガス田のオペレーターである。
Total E&P MyanmarのCSRの大半は、Yadanaパイプラインセンターのあるタニンダーリ管区のKanbaukに費やされているが、MoEの発表によると、企業は国レベルのプログラムも実施している。
この内容は、同社の社長Xavier Preelによって確認され、また、彼は、パイプライン地区では33の村と40,000人の人が1995年からの同社のCSRによって便益を受けていると述べた。「国レベルでは、保健、孤児、職業訓練、採取産業透明性イニシアティブ(EITI)、安全と人権に関する自主原則(VPSHR)プログラムを行っている」と彼は述べた。
同省の発表によると、イェタグン・ガス事業のオペレーターであるマレーシアの国営企業ペトロナスは、1998年からCSR活動に1,053万米ドルを費やしている。
リストに載っている他の企業はミャンマーでは新しい。シュエガス事業のオペレーションをしている韓国のDaweoo Internatuional は、2006年から2015年の間にCSR活動で574万米ドル費やした。
ミャンマーの4番目の沖合のガス事業であるザウティカのオペレーターで、イェタグン事業の合弁パートナーである、タイのPTTEP Internationalは、2009年からCSRに334万米ドルの貢献をしている。
マグウェー管区の陸上油田のYenangyuang油田とChauk油田のオペレーションをしているシンガポール企業のGold Petrolは、2012年から責任ある事業活動に3億1,390万チャット(243,000米ドル)を費やした。
同省の発表によると、シンガポールで登録し、ミャンマー中央部でMannガス田のオペレーションをしている現地石油企業のMPRLは、昨年からCSRで1,717万チャットを費やしている。企業は最近Ayeyarwady管区のMyanaungと、Bago管区のPyayで、2つの改善された石油回収ブロックでの生産の権利を与えられた。
ミャンマーでの2つの主要石油事業である、中国の雲南省とRakhine州のKyaukphyuに原油と天然ガスのパイプラインを引いている事業の背後にいる投資家のCSRもリストに載っている。
東南アジア原油パイプライン社と東南アジアガスパイプライン社は、2012年から1,634万米ドルと1,200万チャットをCSRに費やしてきた。
同企業はMyanma Oil and Gas Enterpriseと、中国の国営企業China National Petroleum Corporationを含む、数者の投資家で構成されている。
他の多くの外国の石油企業が陸上油田のオペレーションをしているが、彼らのCSR貢献は省の発表に含まれていない。
「このリストは、利益を生んでいる石油企業を掲載している。他のオペレーティング企業はリストに載っていない」と省の局長U Min Min Ooは述べた。「しかし全ての企業は多かれ少なかれCSRに取り組んでいる」と付け加えた。
MoEによると、ミャンマーは、現在、国内外の多くの石油企業が参入している、陸上に13の進行中の生産物分与契約(PSCs)と海洋に18の進行中のPSCsを持っている。
多くの石油、ガス事業がそれぞれ近隣地域でオペレーションされていることから、ある地域では、CSR活動が重複するというリスクがあると、U Min Min Ooは述べた。
「過去に、いくつかのCSRの枠組みが重複したことがあった。しかし今日私たちは、このようなことが起こることを防ぐため、事前に、現地当局とプロジェクトに関する協議を行うよう企業に伝えた」と彼は述べた。
ミャンマーは、CSRプログラムに割り当てるべき利益の割合についての政策がない。これは国際石油企業が自由に、いくらでも多く、またはいくらでも少なく支出できることを意味する。
「しかし、私たちは調査の開始時にCSR予算を含めるよう依頼している」とU Min Min Ooは述べた。「また私たちは外国のCSRの取り組み関して学んでいる」。
(Myanmar Times 2015年 8月26日版 第9面より)