ミャンマーにおいて事業を実施する際の主要な問題の1つに、環境及び社会影響評価(EIA/SIA)報告の実施方法が存在する。明確な法規制なしに、多くの投資事業はこの重要な事項の実施に取り組まなければならない。
環境保護法は2012年3月に制定され、同規則は2014年6月に公表された。
外国人投資家は、この法律に従うことが義務づけられている。しかし、EIA/SIA報告実施の現地実務は未だ改善を必要とし、投資家及び監督者者は手続きガイドの基本手順化を一緒に試みている。
「6月頃に基本的なEIA/SIA手順を公開する」と環境保護及び森林省(MOECAF)の下にある環境保護部門(ECD)のdirector U Kyaw San Naingは述べた。
当該部門は基本的なEIA/SIA手順を最終化し、最終承認のため、Attorny General’s Office及び内閣に送った。当該手続きは、会社がどのように報告書を完成させるかの明確な方法を提供する。
「当該手続きが公布されることは非常に重要である。会社が当該作業に取り組むために、場所及び分野ごとに異なる実務ではなく、しっかりとした法的基盤を必要としている」とMyanmar Centre for Responsible Business(MCRB)director のVicky Bowmanは述べた。
EIA/SIAの規制は不動産、インフラ、電気等の部門を含んでおり、採掘産業の多くは明確なガイドラインを必要としている。
現在、いくつかの採掘事業が運営されており、金、翡翠、他の鉱山資源に焦点が当てられている。当該部門は基本的なEIA/SIAの手続きなしには繁栄は難しい。なぜなら、明確なガイドラインがない場合、会社は論争に巻き込まれやすいためである。
例えばモンユワの近くのLetpadaung Copper Mineでの長期紛争は一部解決されたが、いつでも再燃し得る。
ミャンマータイムズによる以前の調査で、武器製造会社Norincoの子会社である中国企業のWanbao及びMyanmar Economic Holdingsga
2010年に鉱山の開発合意に署名して以降、Letpadaungが略奪され一部に破壊された。
会社と現地住民間の紛争は他の採掘業者に影響を与える。
「この紛争の影響で社会的責任協会(CSR)を組織することはより難しくなる」と20年以上ミャンマーで巨額な取引を行っているフランス代理店の役員は述べた。
Myanma Oil and Gas Enterprise(MOGE)は3つの陸上及び海上の石油並びにガス区画の国際入札を2011年から2013年頃にかけて実施した。合計で45の陸上及び海上区画が国際石油企業に落札された。落札された区画の製造共有契約(Producstion Sharing Contracts:PSCs)に署名がなされ、いくつかの区画のみが投資家に残されている。
エネルギー省によると、これらの国際石油会社は採掘の段階の前に、EIA/SIAの調査を終わらせなければならない。
しかし、どうやって基本的なEIA/SIA手続きなしに必要な報告書を完成させるのか明確になっていない。
UKに本社を置くOphir Energyは、PSCに署名した後すぐにIEE報告書と共に地震キャンペーンを始めた最初の会社である。
この時までは約10のEIAとIEEの報告書は石油会社によってECDに提供され、独立した検査チームによって承認された。ECDの記録によると、26の国内機関及び24の国際機関がEIA/SIA及びIEEに関するサービスを提供している。
「これらのEIA/SIAサービス会社及び機関はEIA/SIA規制が公表された場合、事業許可を登録しなければならない。報告書が手続きに沿っていない場合、サービス会社に対して措置を講じることができる。」とU Kyaw San Naingは述べた。
基準EIA/SIA手順の公表は透明性を促進する方法だけでなく、環境と社会をよりよくする。
しかしこの手続きを監督するタスクのMOECAFは資金が不足している。
「主な問題はスタッフの能力向上及び期限までに多数の事業を完成させることへの圧力だ」とU Kyaw San Naingは述べた。
ミャンマーは2014年7月にExtractive Industries Transparency Initiative(EITI)の候補国となった。しかし最初のEITI報告書においては、依然として政府、市民社会団体、民間企業からの代表者を含めたMulti Stakeholders Groupによって議論されている。
(Myanmar Times 2015年5月14日版 第8面より)