ミャンマー中央銀行(CBM)は2019年1月15日発表の指令により、ミャンマー国内の銀行が無担保かつ最大16%の融資金利でローンを供与することを認めた。2月1日より上記措置が取られる。
借用人が何ら担保を提供できない場合でも、ミャンマー国内の銀行は最大16%までの融資を行うことが認められる。
ミャンマー中央銀行によって認められている担保の種類は、土地及び建物、金、ダイヤモンド、宝石、普通預金証書、政府の国債、定期預金、信用証明書、及び信用保証である。
16%という新たな最高金利には、管理手数料などのその他の費用が全て含まれており、分割弁済及び一括弁済双方に適用される。16%を超える金利は許可されていない。
ミャンマー中央銀行の金利は10%から変化はなく、担保に基づく貸出金利も最大13%のままである。預金の最低金利も8%で維持されている。
2018年12月にミャンマー初の信用調査機関開所の調印式で、ミャンマー中央銀行の副頭取Soe Thein氏が金利の自由化をほのめかした後、この動きが起こった。
自由化は、ミャンマー中央銀行の融資基準である担保要件を満たすことができない中小企業(SME)にとって資金調達の機会をもたらす結果となる。一方で、ミャンマー国内の銀行にはより高い金利と引き換えに、よりリスクの高い融資を拡大するという選択肢が与えられたことになる。
「ミャンマー国内の銀行は中小企業を支援することを望んでいるが、無担保では貸倒れのリスクが大きい。現在、高リスクの融資については、より高い金利を請求できる。最大金利は16%であるが銀行は13%から16%の範囲で融資を提供できる。これは貸金業者よりも依然として低金利であり、中小企業にとっては新たな形の融資を意味する」とミャンマー商工会議所連盟のAung Thein氏は述べた。
現在、ミャンマー国内の銀行は通常の融資以外にも数種類の融資を中小企業へ提供している。国際協力機構とKfWによる年利8.5%のツーステップローン、国営ミャンマー経済銀行による年利9%の融資、年利14%の当座貸越、及び年利2~3%の信用保証による融資である。
一方、貸金業者は、無担保融資について、年利24%~36%で融資を提供している。
銀行や企業にとって融資と借入をより柔軟にするという動きは、ミャンマーの資本市場を自由化する一連の開発の後に起こった。
ミャンマーの民主化から約6年後の2019年1月1日、外資系保険会社がミャンマーで事業を行うための承認を漸く得た。計画財務省によると、「保険業、及び保険代理店又は外資による保険仲介業」を希望する外資系保険会社は、現在国内で事業所の開設が認められている。
2018年11月8日に発行された2018年6号通達により、外資系銀行は現在国内通貨で13%の標準貸出金利で国内企業に融資を提供できる。融資が外貨建である場合、外資系銀行は自由に金利を設定することができる。ミャンマー中央銀行によると、外資系銀行は貿易金融支援の提供と拡大を認められているとう。
(Myanmar Times 2019年1月16日版 第4面より)