台湾のアルミニウムメーカー、1,300万米ドルの工場をティラワで立ち上げ

台湾のトップアルミニウムメーカーが、ミャンマーで最初の製造工場を立ち上げた
桃園に本社を置くAbba Aluminium Coは、12月24日にティラワ経済特別区(SEZ)の工場の開所式を行った。
Abbaの会長であるChen Pai-chin氏によると、初期投資額は1,300万米ドルで、現地労働者300〜500人が採用される予定である。 推定生産額は年間3,250万米ドルに達すると予想される。
「ミャンマーには多くの『中国系少数民族』が存在するため、中国語圏の製造業者にとってCLMV諸国(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)の中でより優位性がある」とChen氏は述べた。
彼は、ミャンマーの若い労働力がもう一つの魅力であると付け加えた。
Thein Sein政権時の2013年に開始されたティラワ経済特別区は、当地で運営されている唯一の経済特別区で、これまでに15億米ドルの外国投資を集めている。
政府による経済運営が思わしくないため、国民民主連盟政権下の当局者は、経済の進歩を象徴する前大統領の経済特区プロジェクトを強調してきた。11月のシンガポールでの2018年ASEANビジネス投資サミットにおいて、アウン・サン・スー・チー氏はティラワ経済特区を「最高の成功」と称賛した。 「日本、アメリカ、ドイツ、フランス、スウェーデン、オーストラリア、中国、インド、シンガポール、タイ、台湾などの国の投資家はティラワ経済特区に投資した」と彼女は述べた。
Abba以外にも、ティラワ経済特別区には台湾に関連する4つの企業がある。Myanmar Century Steel Structure、Marketech Integrated Manufacturing Co、Minerva Co 及びCrecimiento Industrial Myanmar Co.である。
ミャンマータイムズの独占インタビューで、Chen氏はまた、台湾企業が直面している困難についても詳しく述べた。
彼にとって、ミャンマー官僚主義の効率性の欠如は苛立たしいものであった。 「ティラワ工場の建設許可を取得するには1年かかった」と彼は述べ、区域内の管理費と税金の高さも問題であると付け加えた。 ティラワ当局は、工場労働者のための宿泊施設を区域内に建設することを許可していないため、労働者は付近の仮設施設に居住している。
加えて、ティラワとヤンゴンの間の道路の利便性は非常に悪く、交通量及び荒廃した道路状況により物流および輸送に深刻な混乱が生じている。そのため、国際協力機構(JICA)は、現在の2車線のタンリン橋付近に新設される4車線のバゴー橋建設のための融資を行った。新設される橋は2021年に運用可能になる予定である。
台湾の元経済担当大臣Yen-shiang Shih氏はサミット終了後、ミャンマータイムズに対し、台湾の海外投資が3000億米ドルを超えたという事実を強調した。「新興市場としてのミャンマーは、台湾からの投資をさらに誘致する可能性が非常に高い」と彼は述べた。
2016年、台湾の蔡英文総統は、台北とASEAN 10カ国及びその他の地域との関係を強化することを目的とした新サウスバウンド政策(NSP)を開始した。台湾は1949年以来独立国家として自治を行っている。しかし中国はそれを中国の分離地域と見なしており、再統治しようとしている。
ミャンマーにおける台北経済文化局の代表を務めるChun-fu Chang氏は、ミャンマーと台湾はNSPの下で投資や貿易を含む多くの分野での協力を強化してきたと述べた。「ミャンマーは長年にわたり台湾からの投資を250以上承認し、台湾はミャンマーに対し5億米ドル以上の企業利益をもたらしている」とチャン氏は付け加えた。 
(Myanmar Times 2018年12月28日版 第7面より)