中国最大電子商取引会社Alibaba Groupのミャンマー支部Shop.com.mmは、初めて行われた11月11日のシングルスデイオンラインセールの最初の1時間で90,000米ドル(1億4,300万チャット)を超える売上を記録した。このイベントは11.11とよばれ、中国最大のショッピングイベントである。
ミャンマー最大のオンラインショッピングプラットフォームであるShopは、1日の最初の1時間で1,500件以上の注文を受け、その大半が携帯電話経由で行われたと同社は声明で発表した。
Shopがサムソン、Xiaomi、ファーウェイの携帯電話、化粧品、ナイキやアディダスのスポーツ用品を含めた約50,000点の商品の値下げを提供した翌日には、15万人以上の買い物客がアプリにアクセスした。
Alibaba Groupは85秒で11.11の売上過去最高の10億米ドルを記録し、24時間中最初の1時間で約100億米ドルを記録した。5月にDaraz GroupからShopを買収した際、ミャンマーの電子商取引市場に賭けた。
Alibabaの下での、このような初めてのプロジェクトであるShopの11.11オンラインセールへの強い反響は、ミャンマーでの電子商取引の需要の高まり及び可能性を強調している。
「ミャンマーは主に、ショッピングモールやその他近代的な取引プラットフォームをデジタル時代へと飛躍させた。ミャンマーでは、現代的小売取引はGDPに応じて拡大するが、電子商取引は指数関数的に成長する」とミャンマー小売協会の会長Win Win Tint氏は最近のミャンマータイムズのインタビューで答えた。
事実、当局は現在、より多くのオンライン利用者が登場するにつれて電子商取引の領域を管理する適切な法律の制定を試みている。Telenorによると、ミャンマーの携帯普及率は108%で、80%の人々がスマートフォンを介してインターネットにアクセスしているという。
来たる法律が、11月12日にシンガポールで締結されたアセアン電子商取引協定に沿っていれば、事は更に早く発展する可能性がある。この協定は、昨年6月から開始された9回に及ぶ交渉を経て成立し、国境を越えた電子商取引の促進及び地域の更なる成長の促進を目標としていると、シンガポール貿易産業省大臣Chan Chun Sing氏は述べた。
しかし、本来の可能性にもかかわらず、ミャンマーで栄えた電子商取引市場を構築するのに長い時間がかかる。「私たちは11.11のようなオンラインセールフェアを歓迎する。しかし、Shopには注文品の到着の遅れや注文間違えといった弱点がいくつかある。これらの弱点を克服することができ、顧客にとって最高のサービスを提供することが出来れば、電子商取引はミャンマーでさらに魅力的となるだろう」とShopで電子機器を購入したThet Moe氏は先月ミャンマータイムズに語った。
一方、ヤンゴン及びマンダレーに住む人のみが活発的にオンラインで買い物しており、新たな法律は安全性の提供及びオンライン取引の信用性を高める規制を含めるべきである。
加えて、国家郵便番号システムを改革すれば、企業は製品をドアツードアで届けることがより容易になるだろう。
ミャンマー決済連盟は、カード決済サービスの強化に取り組んでいる。現地銀行は、ATMサービスを農村部まで拡大するべきである。
これらの障壁が取り除かれるまで、Alibabaがミャンマー市場に更に投資を行う可能性は低いと、オンライン市場Barlolo.com.mmの最高執行責任者Min Min氏は先月語った。
「現在、オンライン購入はミャンマーの小売業界の1%しか占めていない。可能性はあるが、Alibabaがミャンマー市場の残りに到達するには長い道のりがある」と彼は付け加えた。
Min Min氏は、「パキスタン及びバングラデシュ市場はミャンマーよりも大きい。ミャンマーが電子商取引エコシステムを改善するまで、Alibaba は当面の間、他のより大きな市場に注力するだろう」と見ている。
楽天的な予測をするオンライン旅行サイトFlymyaのCEO 、Mile Than Tun Win氏は、今後2年間でミャンマーの約2,000から3,000万人の人がデジタルに精通するようになり、電子商取引分野で将来のチャンスの道を開くと予測する。
「ミャンマーは同地域で最後にデジタル化されたため、ミャンマーの人々は非常にオンラインショッピングに興味を持っており、そのためインターネットの速度はカンボジアやタイよりも速く、数分で済むオンライン購入を人々は望んでいる」と彼は先月述べた。
(Myanmar Times 2018年11月20日版 第4面より)