2019年から左ハンドル車のみが輸入を許可される:ミャンマー政府

2019年、左ハンドル車のみミャンマー国内への輸入が可能になると当局が発表した。
ミャンマー自動車輸入監督委員会は10月26日に新たな自動車輸入政策を発表した。しかし、この発表は自動車市場の信頼を高めるものではなかった。
政府は毎年自動車輸入政策を打ち出している。2018年は新政策において驚かされるものはそれほどなかった。自動車ディーラーらは制作発表前に準備していたと語った。
主に左ハンドル車しか輸入できなくなると当局が2017年10月に発表した際の輸入政策は昨年の自動車市場に衝撃を与えた。これは中古の右ハンドルの日本車を好む多くの消費者の議論の的となった。しかしながら、交通安全上において真の懸念があるため、これは根拠のあるものだった。
消費者はどのブランドの左ハンドル車を選ぶべきか多くの疑問を持ち、また自動車の質についても危惧した。
U Thein Sein前大統領の在任期間中から政府は政策の刷新に注力していた。昨年、輸入業者は今後右ハンドルの自動車を輸入できなくなる懸念のために可能な限り大量の在庫を確保した。
右ハンドル車の価格は上昇した。しかし長期的には、自動車ブローカーは中古車の価格を上げることができず、大きな問題が生じるだろう。
ミャンマーでは日本のスズキや日産などの「セミノックダウンシステム(SKD)」で生産された新車と中古車の価格が使用されていた。現在まで市場で最も人気があるのはスズキである。
「今年発表された新政策はそう特別なものではなく、他国から自動車を輸入することなど誰も望んでいない。輸入した場合、金銭を失うことになる。国民は日本車が好きだがこれ以上は輸入しないのは正当なことだ」とSakura Car Sales Centreの取締役であるU Aung Naing Tun氏は述べた。
「スズキはミャンマーで製造されており、品質が高いとされている。トヨタ、日産と比較した場合、スズキはそう高価ではない。そして政府はSKDシステムで生産された自動車にヤンゴンナンバーを与えることを許可している。それは買い手が自動車を購入する際に考慮すべき主なポイントだ」とU Aung Naing Htun氏は述べた。
「2018年初頭、政策が変更され、左ハンドル車のみが輸入可能となる」- Farmer Autoの CEO であるU Soe Tun
2018年の政策以来、政府は殆どの車は左ハンドル車でなければならず、来年もその要件は維持されるだろうという規制を制定した。
「私の経験では、自動車を輸入する人はほとんどいない。自動車販売センターが自動車を輸入することはめったにない。過去、人々は右ハンドル車を輸入した。しかし2018年から政策が変わり、左ハンドル車を輸入しなければならなくなった。新車の中では、SKDの下で生産されたものが市場を支配するだろう」と、Farmer Autoの CEOを務めるU Soe Tunは述べた。
ヤンゴン地方自治体はこの2年以上ヤンゴンナンバーの発行を停止している。
スズキ車はヤンゴンナンバーを取得しているが、その価格は2500万から3億チャットと、購入者にとって手が出づらいものとなっている。それ故に中古車が好まれている。
「トヨタVita及びホンダFitは1300万から1400万チャットで販売されている。しかしそれらの数は少ない。多くの購入者は車の品質がよければブランドはそれほど重要ではないと考えている」と自動車ブローカーは述べている。
「私はより多くのSKDブランドがミャンマーにやってくると考えている。そして我々はどのブランドの人気が出るか、及びそれがどのような価格になるかをただ見守る必要がある。人々が一旦手頃な価格でSKDシステム車を購入すれば将来的に輸入車への興味は減退するだろう」と、Wun Yan Kha Car Sales CentreのU Min Min Maung取締役は述べた。
発表によると、輸入業者は2016年から2019年に左ハンドル車(1300cc以下の乗用車を含む)、2015年から2019年に左ハンドルのトラック、2015年から2019年に左ハンドルのミニバス、市バス及び急行バスを輸入しなければならない。
掘削機、ブルドーザー、ホイールローダー及びその他の重機は使用期間が15年未満でなければならず、輸入及び購入の前に承認される必要がある。
(Myanmar Times 2018年11月7日版 第5面より)