ボルボがミャンマーの発展のための基金を設立

ミャンマーの経済が開かれるにつれて、国際的な自動車ブランドがミャンマーに対して有望な市場としての可能性を益々求めるようになっている。
自動車業界を先導するのは有名ブランド、ボルボである。
ボルボは2017年2月にミャンマーの市場に参入し、ブランド車両の輸入業者かつ卸売業者としてPerformance Auto International社(Volvo Myanmar社)を登記した。
Performance Auto International社はUMG Co Ltd及びWai family Co Ltd.の合弁企業である。
昨年同社が市場に参入した後、既に自社車両を54台販売し、この5月にはボルボXC40小型プレミアムSUVの販売を開始し、その存在感をより確かなものにした。
同社製でより大きなXC90モデルは2017年のミャンマー国内年間最優秀車両となった。
しかし、順風満帆のスタートを切った後、同社は今年いくつかの逆風に立ち向かっている。
一定期間ヤンゴンにおける輸入許可証を申請する権利を与えるYangon Vehicle Quota Certificate (YVQC)システムの実施についての不安が自動車購入者に二の足を踏ませているのだ。
ヤンゴン地方自治体は同システムが10月に実施されると発表したが、10月15日に至っても実施されなかった。
Volvo Myanmar社は新システムが導入されることで売り上げが2倍になることを望んでいる。
「消費者は購入を控えている。今のところ全ての自動車メーカーの売り上げは12%減少している」とVolvo Car Myanmar社の代表であるMr Temmy Wiradjaja氏は述べた。
ミャンマー国内での欧州車の台数は増加しているが、Authorized Automobile Dealer Association 発表の数字を見ると2015年、2016年、2017年に比較してペースが落ちていると、彼は付け加えた。
ミャンマー政府が2013年に自動車輸入政策を変更し日本の中古車だけでなく西欧の新車の購入を許可したため、ミャンマー国内における西欧の新車の台数は全体的に増加している。
スウェーデン発のブランドであるボルボは2013年に中国の成都で製造工場を建設したことにより、規制の不確実性が解消された後にミャンマーの自動車需要が増加することを期待している。
同工場はボルボがヨーロッパ以外へ初進出したものである。
成都の中心部の南東にあるChengdu Economic and Technological Development Zoneに位置し、世界中に年間12万台の輸出を行っている。
3800人の労働者及び407台のロボットを抱えるこの施設は1時間に50台の車両を製造できる。同工場で製造されたモデルの中には2018年のワールドカーオブザイヤーを受賞したXC60もある。
ボルボの成都工場のXiao Liming次長は、同工場では現在、スウェーデンで生産されているボルボ社と全く同じ品質の車両を生産していると語った。
「唯一の違いはそれらが組み立てられている場所のみである。我々は中国かヨーロッパかにかかわらず、供給者として確かな基準を持っている」と、ボルボのアジア地域戦略担当ネットワーク開発ディレクターであるAnette Andersson氏は述べた。
「ボルボは近年ミャンマーにおける高級車市場の20%のシェアを占めている。昨年は90台、今年は100台販売することを目指している」と、Volvo Car Myanmarの取締役兼CFOを務めるDaw Nway Nway Hlaing氏は語った。
ミャンマー国内における同ブランドの地位確立のための取り組みの一環としてVolvo Car Myanmarは成都の工場を訪れる際に地元ジャーナリストグループを招待した。
(Myanmar Times 2018年10月15日版 第5面より)