ミャンマーは、アジア太平洋地域内で共通決済プラットフォームを作るため設立されたAsian Payment Network(APN)のメンバーになると、ミャンマー決済連盟(MPU)の最高経営責任者Zaw Lin Htut氏は述べた。
MPUは既にAPNの職員と面会しており、会員としての発表が行われるのを待っているとZaw Lin Htut氏は日曜日にヤンゴンで開催された第2回MPU年次会議で述べた。
「私たちはAPNと何度も面会している。2018年のAPN年次会議で、ミャンマーの会員の確認が行われると考えている」とZaw Lin Htut氏はいう。
APNは、アジアでの国境を越えた決済ネットワークの確立を目的として、シンガポール、マレーシア、インドネシア、タイの中央銀行により2006年に設立された。それ以来同ネットワークはフィリピン、ベトナム、韓国、中国、オーストラリア、ニュージーランドを含む全10か国に拡大された。
またAPNは現金引き出し及び支払い、残高照会などのATMサービスの標準化基準にも取り組んでいる。また加盟国間のデビット及びクレジットカード決済、送金及びモバイル銀行サービスにも同システムの適用を試みている。
キャッシュレスに向かう
ミャンマーがAPNのメンバーになった場合、アジア諸国間の国境を越えた取引に関する支払いのためのネットワークカードシステムを利用できる機会が得られると、非業務執行取締役でMPUの元会長Mya Than氏は話す。
APNに参加するために、各国は国家レベルの決済システムを確立する必要がある。ミャンマーでは、MPUが国家決済スイッチとして機能すると、ミャンマー中央銀行の局長Than Than Swe氏は述べた。
決済スイッチは、販売時点情報、ATM、モバイル決済システム、商業ポータルと接続し、全電子取引を統合、承認及び決済のため支払処理装置にスマートに送ることでインターフェースが可能となるシステムである。
「タイで、中央銀行による最新の指示は、国内銀行が国家決済スイッチを確立することである。これはAPNに参加したいためである。タイは開始したばかりである。そのため、私たちは1歩前に進んでいると言える」とMya Than氏は話した。
カードベースシステム
2018年早期から、アップグレードがMPUカードシステムを更に広く使用できるよう実施されるとZaw Lin Htut氏は述べた。MPUの下、加盟銀行はデジタル取引を容易にするためデビット及びクレジットカードを発行している。
アップグレードの後、MPUはATMを介しカードからカード、カードから口座、口座から口座の送金を提供できるようになるという。現在、MPUカードはATMでお金を引き出し、POSデバイスでの決済のみ行うことができる。
追加のサービスは、アメリカからの技術を使用して有効となる。「MPUカードを初めて確立した際、私たちは中国企業からの技術を使用した。しかし現在、私たちはアメリカ企業からの技術とデバイスを使用している。2018年の初めから、MPUは広い範囲サービスの提供が可能になる」とZaw Lin Htut氏は述べた。
MPUは、17の現地銀行及びミャンマー中央銀行により2011年に設立された。MPUは加盟銀行間の銀行間電子決済ネットワークを利用し決済を行い、APNのような国際決済システムと連携して取引を実施することにより、ミャンマーを現金社会からキャッシュレス社会へと変えることを目的としている。
2015年に、MPUは公開会社となり加盟銀行の数は23に上昇した。その後、現地銀行は400万以上のMPUプリペイドカード、70,000以上のMPUクレジットカードを発行している。
(Myanmar Times 2017年12月19日版 第6面より)