政府、畜産貿易合法化へ

ミャンマーと周辺国との間の畜産貿易の規制に政府が乗り出している。毎年、約10万頭の牛がタイ向けに違法に輸出されていると商務省のKhin Maung Lwin補佐官は述べた。タイ側の公式な通関データにはミャンマーからの牛の入国件数の記載はないが、タイのMae Sotにはいくつかの記録がある。本データによれば毎年約10万頭の牛が国境ルートを通り、違法にタイに輸出されているという。Mae Sotの記録を除いて、他の国境の町のデータがないため、牛の正確な違法輸出数は分からないとKhin Maung Lwin氏は述べた。しかし、牛は中国向けにも不法に輸出された、と情報元の雲南省隣接のシャン州Museは当紙に述べた。地元のガイドによると、実際に何十年もの間、違法な畜産業者は中国の国境で売るためにはるばるミャンマー中央部まで数週間かけて牛を追跡してきたという。現在、政府はこの問題に取り組んでおり、商業省は今月初め、違法輸出の防止と自由市場の創出を目的として、牛の輸出を許可する公式声明を発表した。「この試みは獣医部局の手続きに従い、州歳入の増加のために牛の貿易を合法化するものだ」と同氏は述べた。当該声明によれば、生牛の輸出は、飼育者の雇用機会の創出と彼らの利益の保全を目的とし、規則や規制に従って許可も行われる。これについては10月9日以降に許可されているものの、10月16日時点ではまだ輸出許可申請はない。これは、合法的な取引方法が牛の輸出業者は検査のためには農業・畜産・灌漑省管轄下の獣医部局への家畜を派遣する必要がある、という業者の邪魔となりかねない面倒な手続きを伴うことが理由として挙げられる。また、商業省貿易局の定める規制に沿った、国境通過に必要な手続も遵守する必要がある。「[獣医部局の]手続きによれば、輸出方法、収集方法、健康診断の方法についてのルールが記述されている」とKhin Maung Lwin氏は述べた。獣医部局が証明書を発行した後に商業省は輸出許可証を発行する。
(Myanmar Times 2017年10月18日版 第7面より)