受取利息に対する税金免除に疑問

計画財務省は2017年2月19日に、銀行貯蓄と預金の利息に、所得税が課税されないという声明を発表した。同声明は、銀行預金の利息に対する税が2017-18年度に免除になることを意味している。
しかし、銀行預金による利息は2017年税法に従い、税金の免除を受ける許可を得たものではないと、専門家はミャンマータイムズに語った。
銀行利息は2012年頭には10%以上だったが、その後数年間で8%に引き下げられた。今日民間銀行は顧客を更に惹きつけるため固定預金口座の利息を引き上げている。
現地銀行はまた様々な種類の固定預金口座を顧客に拡大することによって利息を引き上げている。
顧客からの預金を受け入れ事業起業家や企業にローンを提供することは、銀行が収益を維持するための主な活動である。
だが計画財務省予算部門の元副部長Soe Thein氏は、このような税金免除を導入することは間違った動きであると指摘する。
「税金の目的は、人々の利益のためだけでなく、国全体の利益を考慮する必要がある。法律によれば、480万以上の所得がある人に対し課税する必要がある。そのため480万以下の所得の人たちは心配する必要はない。
「政府が税を徴収しなかったら、国を運営するお金は何処から得られるのか。政府が歳入無しで過ごしたら、財政赤字が発生しその他の問題が継続的に生じるだろう」。
「国民の要求が理由で政府が税を徴収しない状況が想像できない。所得が課税対象額を上回っていれば課税されるべきで、それは行わなければならない」とSoe Thein氏はいう。
現在銀行は最低6,000万チャットの預金が、銀行により提供されている平均8%の利息に従って毎年480万チャットの利息を生成するために必要である。したがって銀行に6,000万チャット以下の額を預金している顧客は、税を支払う必要はないと匿名を希望した内国歳入局の管理者はミャンマータイムズに語った。
貯蓄と預金の利息に対し課税される所得税は、ソーシャルメディア上で広く批判されていると彼はいう。政府が税を徴収しない方向にUターンしたのはそのためである。
「私たちは銀行に何千億チャットの預金を持つ人々がいる事実を考慮しなければならない。これらの人々は毎年何千万チャットの金利を受け取っている」とSoe Thein氏は指摘する。
「彼らが税を支払う必要がないなら、だれが払う必要があるのか」。
「税を支払うべき人が税の免除を代わりに受け取る。これは大きく私たちの国の信用を傷つける」と彼は訴える。
一部のビジネスコミュニティ内では、預金や貯蓄による利息から生み出された収入が事業を行うよりも利益が上がるため、高利息は人々の事業への投資を抑止する。ミャンマーは電力供給、賃貸及び他の費用がこの地域の他の国よりも高い事実を指摘した。これにより企業は更に困難な立場に陥る。
「事業が上手くいかなければ、事業を行うことは損失につながる可能性がある。お金が銀行に預けてある場合、確実に利益を得ることができる。そのため事業を行う人は非常に少数である」。
「政府が銀行預金から利息の税金を徴収することを望む。そうすれば財源は事業に流れ込み、多くの起業家が生まれるだろう」と事業家Myat Thin Aung氏は述べた。
経済専門家Zaw Phay Win氏によると、預金利息が高いほど銀行ローンの金利は高くなる。ローンの金利が高いと企業の資本の引き出しの妨げとなり、事業が減少する。
だが問題は預金利息率を引き下げるほど簡単ではない。
「現地銀行の現状を考慮すると、預金利息が低い場合、人々が銀行にお金を預けないという問題が起こるかもしれない。そのため私たちは徐々にゆっくり利息を引き下げるべきである」と専門家は示唆する。
ミャンマー中央銀行は、銀行ローンは13%以下、固定口座の利息は8%以下にするよう指示を発行した。
現地銀行は預金に対し最大8%の金利を払い、1年間以上で固定口座に対し金利として10%を支払う。
現在カンボウザ銀行 (KBZ)はSu Pwarと名付けた固定口座システムを設定しており、1年間の固定口座に対し9.25%の利息が支払われ、2年間で9.5%、3年間で10%支払われる。
Yoma銀行も今年早期、固定口座に対し9.2%の利息の支払いを開始した一方で、Tun Commercial銀行は1か月固定口座に対し9%の金利を支払い、1年間の固定口座に対して10%の金利を支払う。
「預金と貯蓄の利息はこの地域の他の国よりも高いのが事実である」とZaw Phay Win氏は述べた。
(Myanmar Times 2017年2月27日版 第7面より)