政策未表明、ミャンマーの自動車輸入需要に打撃

ショールーム経営者によると政府の輸入政策がはっきりしないことから、輸入高級車の市場に様々な損害が出ている。
4月に政府が、自家用車を市内に持ち込むために必要な輸入推薦状の発行を停止するとヤンゴン当局に告げたため、ショールームは新しい自家用車を輸入することができずにいる。
輸入業者が必要な駐車スペースを確保しているか確認するこの推薦状システムは、商業都市であるヤンゴンの渋滞を軽減する目的で前政権時代に導入された。
今年はじめに車を注文し頭金を支払った顧客は、未だに商品を受け取れずにいるとToyota Aye and SonsのMyo Myint Thein氏はいう。
ショールームは既に発注しているにもかかわらず、多くの顧客が不満を述べ、注文の取り消しと保証金の返却を要求する顧客もいると彼は言う。
「私たちは7月に、注文をキャンセルしようとしている顧客と本当に多くの問題を抱えた。約100台の車を注文していたためどのように問題を解決すればいいか必死に考えた」と彼は語る。「私たちは顧客に謝罪し、注文をキャンセルしないよう説得を試みている」。
業務用の車や機械は市からの推薦状が必要なく今もなお輸入することができるため、この規制問題は高級車市場に最も影響を与えた。
自動車販売センターとショールームは政府が新たな輸入政策を発表することを数ヶ月待ち望んでいるが、未だ何も発表されず失望しているとWun Yan Kha 販売センターのMin Min Maung氏はいう。
「現在ヤンゴンの個人輸入の需要は落ち込んでいる。私たちは他の州及び管区からの需要があるのみである」と彼は言う。
ヤンゴン以外の国内では同様の渋滞に悩んでいるところはなく、駐車場推薦状は国内の他の地域で登録された輸入自動車には必要ないとMin Min Maung氏はいう。
「ヤンゴンに住んでいる場合ヤンゴンの住所で申請しなければならないが、これは現在不可能であり、一部のバイヤーは他の州や管区に住む親戚や友達から、自動車を彼らの名前で登録するため身分証明証を借りている」。
バゴー、マンダレー、ネピドーで登録された自動車をヤンゴンで使用することは事故が起きた際の法的問題を大きくしうる。なぜなら、そのような自動車はヤンゴンで合法的な登録ができないからである。
「これは長期的な問題となるだろう」と彼は述べた。
2011年に導入された古い車を取り換えることを条件に新車を輸入することを認める制度によって自動車を購入する人もいると、Sakura販売センターのAuang Naing Htun氏はいう。
「私たちは以前の様に、業務用中古車を販売している。交換制度を活用しこのような中古車を求めるお客様もいれば、輸入車に対し20%の税を支払わなければならず、これを回避するために、スリップを自動車販売センターや他人に販売してしまうひともいる」と彼は述べた。
「現在、所有権書類上で自身の名前を使用できないにもかかわらず、ほとんどの人が他の州や管区で登録した自動車を購入することを好んでいる。希望する人は誰もいないが、書類上の名義変更には、税を納めなければならない」。
Myo Myint Thein 氏は、政府は自動車ショールームに対し推薦状なしに新しく輸入した自動車を販売することを認めると聞いたと話す。「私たちは、政府が2014年以降に作られた規制を取り除くと聞いたが、単なる噂だとも聞く」と彼は述べた。
Chan Mya氏は、そう頻繁に変更されることもないのだから、新しい政策が出されるとは期待していないという。前政権は、12回以上輸入規制の変更を行った。
「私たちは政府が最善の解決策を考え出すだろうと信じている」とChan Mya氏は述べた。「ヤンゴンは渋滞に悩まされているが、人々が車を必要としていることも真実である。政府がこの2つの状況を鑑み最善の解決策を見つけてくれると期待している」。
7月、バス業界の授賞式において、ヤンゴン管区副大臣のPhyo Min Thein氏は記者会見で、自動車輸入の問題は取り組んでいるがまだ何も起きていないと語っている。
商務省の自動車輸入監視委員会Myint Cho氏はミャンマータイムズに、まだ正式な指示は受けていないと語った。
(Myanmar Times 2016年 8月23日版 第8面より)