YCDC建設許可申請を再開、不可解な新規制

ヤンゴン開発委員会(YCDC)は新たな建設規制が決定していないとして一時的に中止していた建設許可申請の受付を再開した。しかし規制は依然として明らかにされておらず、規制が決定するまで許可は出ないないと、職員は述べた。
市当局は2016年6月24日に申請の受け付けを中止し、エンジニア部副局長Nay Win氏は、申請は新しい規制が2016年7月1日に公開された後再検討すると述べている。
7月5日、申請の受付は7月1日に再開されたが、建設規制は未だ完成していないとYCDCエンジニア建設部長官Than Htay氏は明かした。ヤンゴン管区政府は規制を草案したが、タイミングと内容の詳細は「機密」であるという。
新YCDCは6月に引き継ぎを開始し、受け入れを開始した新しい申請に加え旧委員会が受け付けた何百件もの未処理の申請を抱えている。
新委員会は新旧の申請を分け、新しい申請を検討するため未処理の物から優先的に処理しているとThan Htay氏はいう。YCDCはまた新規の申請を3階建てまでの建物、戸建て住宅、解体許可に制限している。
「私たちが申請の承認を再開しなければ、ディベロッパーや請負人は損害を被ることになる」「私たちは短期間でこれらの管理を行いたかった。4階以上の建築申請は、しばらく中止することになる」と彼は述べた。
委員会が全ての申請の受付を再開したとしても、変更される恐れもあるが、8階建て以上の建築許可を与える権限を持たないと、彼は付け加えた。
ヤンゴン管区政府は5月に何百もの高層建設事業を凍結し、建物の徹底的な見直しを行ったうえで許可を再発行する予定である。中止から既に約2カ月経過したが、まだ12件の建物しか見直しが行われておらず、結果もまだ発表されていない。
建設業界指数には、市全域の高層建築中止と外国人投資家から一般労働者まで影響する規制の変更に対するもどかしさが著しく現れている。
ミャンマーの企業は建設事業に関わる規制などの頻繁な変更に立ち向かっていると、Asia建設会社社長Yan Aung氏は話す。これは事業ディベロッパーにとっての試練であり、ミャンマー経済のイメージを傷つけると彼は考える。
「建設事業に関する規制を敷くにあたっては、政府はこれら事業に関わる人々に与える影響を考慮する必要がある」と彼は述べた。
高層事業の凍結は、まず、労働者に打撃を与えたという。
「彼らは職を失い、衣食住に困ることになるだろう。その次は、建設ディベロッパーが苦しむ」。
建設や自動車輸入に関する規制の定期的な変更は、前政権下では一般的であり、地元や外国人事業者は痛手を被っていたと彼は続けた。
現在ミャンマーは経済発展に焦点を置いた民主政府ではあるのだが、頻繁な政策転換や不安定な経済のために、依然として建設業界での事業から手を引く外国人投資家もいるとYan Aung氏はいう。
新しい規制は国際投資家の信用を失うことがないよう、短期間で変更してはならないと彼は述べた。
「例えば、(建物の両側に必要な)土地に関し、YCDCは3フィート空けるよう指示したが、その後6フィート空けるよう変更した」「私たちの会社は8階半建ての建物の申請を6か月前に提出した。現在彼らは図面を提出するよう求めている」と彼は話す。
このような遅れにより、建設事業者は「不当に扱われている」と感じているとYan Aung氏は述べた。
(Myanmar Times 2016年 7月7日版 第9面より)