新税法により車の価格が上昇しているが、業界団体は自動車購入者に対し新しい課税の影響を受けない自動車の価格を引き上げようとする販売業者がいるので警戒するよう注意を促している。
既に輸入され道路運輸局に登録されている自動車は新税の対象ではないため、販売業者が価格を引き上げる理由にはならないと、自動車業界団体は述べた。
しかし依然として既存の在庫に高値を付ける販売業者もあり、新しい税法が1月に制定されて以来約200万チャット近く価格が押し上げられていると彼らはいう。新法によると、6月1日の時点で輸入された100万チャットから3,000万チャット間の自動車には、価格の15%が課される。3,000万チャットから1億チャットの価格の自動車には20%の税が、1億チャット以上の自動車には30%の税が課される。
新しい税は既存の関税と通関手数料に追加し課されるものであり、6月9日の時点で政府は130台の自動車に15%の税を課し、税額は1億7,200チャットを超えると、内国歳入局の広報担当官Than Htun Aung氏は述べた。
しかしSakura車販売センターの代表Aung Naing Htun氏は、販売業者が6月1日前に輸入した車両に高い税を払わないよう消費者は注意すべきだという。自動車が輸入された時期を判断するため、資格を持った専門家に相談するよう勧めている。
「そうしなければ、新しい税が非課税である車に対し高い料金を支払うことになる」と彼はいう。
しかし税は依然として非課税の自動車の価格に影響を与えている。
多くの人々は自動車の輸入を認めるスリップと引き換えにRTADに既存の自動車を引き渡す、交換システムを使用し車両を輸入している。
これらの輸入は新税の対象ではないが、この免除によって輸入業者間の交換取引は更に一般化し、仲介されたスリップの価格が上昇している。
スリップ価格は800万チャットから850万チャットの間で安定していたが、新しい税法が1月に制定されて以降、価格は1,000万チャットまで上昇しているとAung Naing Htun氏はいう。
同時に、スリップシステムによって輸入可能な一部の旧型自動車の価格が入手困難なため上昇しているという。
Wun Yan Kha自動車販売センターのMin Min Maung氏によると、駐車場許可の規制もまた、スリップ価格を押し上げる要因となっている。
ヤンゴン管区政府は、自動車輸入には欠かすことのできない車庫証明書の発行を停止した。
これは混乱や怒りを招き、ヤンゴンを走るバゴーやマンダレーナンバーの自動車の急激な増加をもたらした。
しかしスリップシステムによる自動車輸入には車庫証明は不要であり、これによりスリップシステムは浸透したとMin Min Maung氏は述べた。
管区政府がヤンゴンで再び車庫証明書の発行を始めるならば、市内のスリップシステムによらず輸入された自動車価格は約200万チャット跳ね上がるだろうと、彼はいう。
(Myanmar Times 2016年6月15日版 第8面より)