ミャンマーの評議会、スチール工場に補償の支払いを命じる

仲裁評議会は、スチール工場に対し虐待を訴える3人の女性労働者に補償を行うべきという判決を維持した。
彼女らは初め金属選別のスタッフとしてHmawbi地区のYar Shinスチール工場に採用された。
2月にミャンマー国家人権委員会及び労働省の調査チームの立入検査によって、防護服を着用せずに熱した金属を扱うなど安全基準を全く無視した悲惨な労働条件が確認された。
12月に仲裁評議会は、最低賃金の導入を受け、工場に対し労働者の給料から残業手当や食事手当を削減してはならないと判決を下している。
調査チームの立入後すぐに、3人の女性は工場の清掃、融解金属の移動作業、鉄の切断といった一般業務に移された。この業務を担当する女性は彼女らだけであった。
異動後2週間もたたないうちに女性らはこの仕事に満足できないとして3月14日退職の意を告げ、仲裁評議会に告訴した。
後日、女性らが工場に出向くと、勤務表に名前がないことに気づいた。
彼女らを支援するHmawbi地区労働組合のメンバー、Nyi Su氏によると、評議会は彼女たちの勤務期間に応じた補償を支払うよう工場に命じたという。4月29日、工場側は上訴したが、評議会はこれを退けた。
訴えを起こした3人のうち、Phyu PhyuWin氏は「私たちは評議会の決定に満足しているが、重労働を強いられるのであの工場ではこれ以上働くことはできない」とコメントした。
同評議会は、Yar Shin工場に対し、3人のうちの2人Phyu Phyu Win氏(両者とも同名)に228,000チャットを、残るCho Cho San氏には同工場への勤務が1年以下であることから163,500チャットを支払うよう命じた。
工場は1週間以内に上訴しなければならない。上訴しない場合は1ヶ月以内に判決を履行しなければならない。
Hmawbi地区労働組合副会長Aung Ko Latt氏は昨日、女性らはミャンマー国家人権委員会に労働基準を満たしていないことを通報したため、工場から罰を受けたと明かした。
「労働者は非常に貧しいため、この紛争がこの段階で最終的に解決することを望む」「しかし工場が再び判決を無視した場合、私たちは再び起訴するつもりだ」と彼は述べた。
Yar Shin工場のマネージャーTin Tun 氏は昨日、コメントを拒否した。
(Myanmar Times 2016年 5月5日版 第5面より)