2014年国勢調査の最新データによると、10歳から17歳の子どもの5人のうち1人が学校に行かず働いている。
児童労働率の高さに加え、昨日ネピドーで公開された職業及び産業に関するデータには、失業率は比較的低いものの、労働市場における男女間や若年労働者と熟練労働者との間に大きな格差があることが顕著に現れた。
国勢調査の数値によると、15歳から64歳の労働人口の4%は積極的に求職するも仕事に就くことができていないという。男女別全国失業率は男性3.9%、女性4.1%と類似していた。
15歳から29歳までの若年層に絞ると、失業率は7.7%と上昇する。
「失業率には求職中の人も含まれているが、仕事に関心のない人は含まれていない」と移民・人口省の人口部部長Khine Khine Soe氏は述べた。
労働人口に含まれない人々には学生、僧侶、退職者、病気や身体にしょうがいを持つ人が挙げられる。
雇用統計によると、国内15歳以上の人口のうち2190万人は雇用されており、その内39%が政府及び民間団体で働いている。
「44%が自営業で17%が家の仕事を手伝っている」とKhine Khine Soe氏は述べた。
雇用対人口比率は、女性の48%と比較し男性は81%と非常に高い。
「女性の多くが結婚後、退職し家事に従事している。」とKhine Khine Soe氏はいう。「そのため政府は女性のために、より多くの雇用機会を創出しなければならない」。
ほぼ全ての州と管区で、女性の失業率は男性よりも高い。この差はラカイン州で最も大きく全体の失業率が10.4%、男女別は男性9.1%、女性12.8%である。
国勢調査によると、10歳以上の人口のほぼ半数が農林水産業に就いている。次いで卸売・小売業の就労者が約190万人、続いて製造業140万人が就いている。
「卸売・小売業に従事している人口の4分の1がヤンゴンに居住している一方、製造業に就いている人のほとんどがマンダレーとヤンゴン管区に集中している」と報告された。
また国勢調査では10歳から17歳の子どものうち154万人が就労していることが明らかになった。国には84万人の男の子、70万人の女の子の児童労働者がいる。
これら児童労働者の61%は農業に、10%が製造業に就いている。また卸売・小売業で働く児童は6.4%、建設で5.4%、ホテル・サービス業界で4.5%となっている。
国連人口基金の同国所長Janet E Jackson氏は、児童労働人口が多いということは、若者が大人になった時より良い仕事に就くために必要な教育を受ける機会を逃していることであると指摘した。
「ミャンマーの若年層人口が国の経済を押し上げており、これが人口ボーナスとして知られる現象である」とJanet氏は述べた。「ただし、国が子どもや若者に投資し、十分な訓練と満足な賃金が得られる仕事の機会を与える場合に限り、発展は実現する」。
政府職員によると、国勢調査の残りの2分野(民族紛争と宗教報告書)はまだ公開されていない。人口省は、データはすぐに公開される予定だが具体的な日付を示すことはできないという。
民族及び宗教データは2015年5月に始めて結果が公開された。国勢調査で職員は手書きの対応の集計の複雑さを述べたが、敏感な分野の結果の公開を保留とする決定は集計による決定というよりも政治的な決定であるという見解が多い。
「2つの報告書に問題は何もない。次期政権はこれらを公開するだろう」と人口局の局長Nyi Nyi氏は述べた。
(Myanmar Times 2016年 3月29日版 第5面より)