ミャンマーの大統領免責法案に思わぬ障害

議員によると、大統領に生涯免責を与えることになる渦中の法案は、苦境に陥っている。
国民民主連盟(NLD)の上院議会議員Myat Nyarna Soe氏によると、元大統領を保護する法案の成立は容易ではない。立法の目的はThein Sein氏を含めた大統領の在職中の活動に対する起訴を免除することである。
「この議会の任期中に通過するかもしれないが、議員の議論の熱心さによって変わりうる」という。「上院議会は、改正提案を下院議会に差し戻した。(承認されるには、)次に議論する議員を登録するのに3日間必要とする。そのため法案が通過する可能性は徐々に小さくなっている」。
細かい言葉の調整に問題があるようだ。その結果、何度も上下院間で法案の差し戻しと提出を繰り返している。法案が成立するには、現在の議会が閉会する2016年1月末までに草案の合意に至らなければならない。
先週の上院議会で議員は「bodyguard force」という言葉を「Security force」と置き換えた。「Home Affairs」のみだったのを「Ministry of Home Affairs or Ministry of Defence」と変更した。
「上院議会は独自の表現を用いて下院議会による修正提案を修正した。下院議会が変更に同意しなければ、法案の院間での合意は厳しくなるだろう」とMyat Nyarna Soe氏は考える。「下院議会は合意しないと思われる」。
先月法案がニュースで報道されると、国民は強くこれに反対した。またそれは政治家と法律専門家の混乱を招き、彼らの多くは権力を乱用する大統領は釈明責任を追うべきだと主張した。NLD 代表のアウンサンスーチー氏が12月にThein Sein大統領とこの問題について協議したことは知られていないが、次の政権が発足する2016年3月、彼女は大統領らに法的責任を求めることはないと明言している。
(Myanmar Times 2016年 1月18日版 第3面より)