外国産ワイン市場参入

今年、商業省がワイン輸入を解禁したことにより、初めて合法的に外国産ワインを販売できるようになったが、関係者によると、今までのところごく少数の企業にしかライセンスが与えられていない。
商業省Tin Ye Winネーピードー局長は、3、4社にライセンスが与えられており、そのほかいくらかの企業が申請中であるが、まだすべて申請に対して対応できていないと語った。
Premium Distribution社は11月下旬から南アフリカやイタリアからワインを輸入しており、Loi Hein GroupはタイのSpyワインを専売するライセンス契約を結んだ。「これらの販売業者は多くの実績と市場全体に対する影響力を持っている」とTin Ye Win氏は述べた。
自由化が進むかどうかは、卸売業者が正規輸入業者からワインを購入するか、安価な違法輸入ワインの販売を継続するかにかかっていると彼はいう。
現在の法律に基づくと、小売店は外国産アルコール飲料を販売することはできない。大手スーパーマーケットが規則に従う一方で、小規模店は違法に輸入されたジョニーウォーカーといった外国ブランドを販売している。小売業者が正規輸入のワインに切り替えるなら、政府はすぐに外国酒の販売を認めるだろうと、Tin Ye Win氏は述べた。
商業省はまた、例えば100本の輸入分の税金を納めているが実際は100,000本のワインを輸入しているといった脱税を行う企業を見つける必要がある。しかし、全国の正確なボトル数を把握することは難しいと彼はいう。
商業省は3月に、輸入業者は取引ライセンスを登録し、販売店を設置しなければならないと通知した。
つまり、一般管理局が付与するFL11ライセンスの申請を行う前に、最初に取引ライセンスを確保して、その後外国ワイン会社と特約販売店契約を結ばなければならないということである。このライセンスは、82%の税金(関税30%、商業税50%、所得税2%)がかかる外国ブランド酒の販売を認めるものだ。
輸入業者は全てのボトルの税を納める必要があり、成分表の記載表記を必ず英語にしなければならない。海路、空路での輸入が認められ、陸路による輸入は出来ない。また、原産国を明示しなければならない。また販売業者は、食品医薬品局の承認を得た製品であるか確認し、商業省から自由販売証明書を受領する必要があると業界関係者は述べた。
大手販売業者に先駆け、昨年4月に設立されたDTR社は、ワイン輸入ライセンスを申請し、10月からフランスワインを輸入している。Thiha Sitt社長によると、同社は6つのブランドを1本10,000チャットから30,000チャットでヤンゴンとマンダレーの卸売、小売、バー、ホテル、レストラン市場で販売しており、観光客の集客が見込める他の地域への拡大も計画している。
「今まさに変化のときであり、政府が違法輸入をどのように取り締まるか確かではないが、市場の拡大には時間がかかるだろう」と彼は述べた。
過去にミャンマー税関局は、ライセンス製品よりも低い価格で没収品のオークションを開催し、収益を内国歳入局に収めていた。
現在オークションは過去のこととなり、歳入の強化が図られている。新しい印紙は更に安全性が高まり、ボトルが空けられるとすぐ破けるようになったと彼は述べた。さらに、ライセンスを持つ輸入業者のラベルにはユニークコードがプリントされている。
Thiha Sitt氏によると、古いタイプの印紙は、簡単に剥がして再利用できたため、印紙を集め、販売店や小売店に販売することで儲ける人もいた。「現在、私たちは製品の保証を行っているので、不満を言う顧客はいないだろう」と彼は述べた。
(Myanmar Times 2015年12月11日版 第11面より)