未規制のオンライン化粧品、FDA把握できず

化粧品ブラックマーケットがオンラインで急激に拡大しており、大部分は規制の枠組みが届いていない製品であり、その多くが有害な模造品であるという。
カラフルな広告を出しているファンデーション、美白クリーム、赤み低減クリーム、保湿美容液、しわ除去スプリッターは、すべて個人が簡単に管理できるフェイスブックのページで入手することができ、販売者は大幅な値引きを約束している。人気外国ブランドがほとんどであり、Nature Republicに象徴される韓国製品が特に豊富だ。しかし従来の製品の値段を40から50%値引きして販売する魅力的な価格設定だけでなく、正式に輸入されていない商品(アメリカブランドのUrban DecayやMACなど)が手に入ることは、不正貿易及び偽物で市場が埋め尽くされている可能性を示唆している。
食品医薬品局(FDA)は、オンラインブラックマーケット化粧品やパーソナルケア製品を監視したり、規制したりあるいは何らかの方法で試験したりしていないことをあっさり認めている。
「オンライン化粧品のほとんどが本物でない」とFDA化粧品及び医薬品部の部長Tha Zine Yee Hlaing博士は述べた。彼女は、多くの製品は市場からの盗品で、その後不正にラベルが張り替えられていると付け加えた。
化粧品を宣伝するために企業は、製品の検査を行い安全が確認されたという証明書を提出し、ブランドを登録しなければならない。食品薬事法(1978年)によると、アセアン化粧品デレクティブに従い、製造業者は禁止された化学品や着色料、香料、UVカット剤のチェックなどの試験のためにサンプルを5つ提出することとなっている。しかしTha Zine Yee Hlaing博士は、実施はできても完璧には程遠いという。彼女によると同局は必要予算が不足しているだけでなく、規制を遵守するのに必要な技術的経験と研究設備が不足している。
同局は模造品とそれによる被害に関する多くのクレームを受付けているが、ほんの少ししか対応することができないと、彼女は付け加えた。
FDAの局長Khin Saw Hla氏は、美白やナイトクリームといった製品は医薬品に分類することができ、時折試験を行ってから販売されていると述べた。
オンラインで購入された製品を配達しているSuさんは、オンラインショッピング業界は10代の若者の間で普及しており、彼らは近況の共有と化粧品や洋服、ダイエットピルでさえも販売しようと自身のページを開設している。
「いくつかの製品、特に化粧品は、オンライン上で宣伝されている写真と大きく異なる」と彼女は述べた。「いくつかは外国語で書かれた成分表のラベルのため、どれが本物でどれが偽物なのか見分けることは買手にとってとても難しい。ある販売者は、商品は輸入品だというが、実際はミンガラーマーケットから仕入れている。多くの消費者がそれを購入し、真実を永遠に知ることはない」。
25歳のEiさんは3か月前にオンラインショッピングで詐欺にあった。彼女はフェイスブックページから、ゴスロリ風の米国ブランドのUrban Decayのものと言われる化粧品を購入した。
「私は口紅、ファンデーション、マスカラを友達のオンラインショッピングページから注文し、合計約60,000チャットだった」と彼女は述べた。
製品の価格はページに載っておらず、彼女は友達との間で価格を交渉した。しかし会社の公式ページと比較して、商品は不審に思うほど安かった。
「私が製品のコードナンバーをオンラインで確認し見つけた時、それらはすべて使用期限が切れていたため私は使用することができなかった。私は多くのお金を無駄にしたため、今後オンラインで化粧品を購入することは2度とない」。
ミャンマータイムズは販売者(匿名を希望)に取材を申し込んだ。この時、彼女は製品の使用期限が切れていたと認識しておらず、米国に住む親戚を通して購入したと主張した。また彼女は小売価格よりも安く化粧品を販売したことを否認した。
薬剤師のKhin Myo Win氏は、統制のない状況のもと多くの材料を使用した偽物は、使用者の健康被害を誘発すると述べた。
「これらの安価な製品はワックス、アルカリ、鉛といった低品質の材料が使用されている」と彼女は述べた。「多くの人々は価格だけを見て、その危険性を知らない」。
(Myanmar Times 2015年11月20日版 第9面より)