最低賃金の施行により、何千ものミャンマーの労働者が職を失う

Hlaing Tharyar工業団地の縫製工場に出勤した200人の従業員にとって2015年9月1日は暗黒日となった。新しく施行された最低賃金3,600チャットの初日を迎える代わりに、彼らの工場は閉鎖され、問題の渦中の途中で、突然仕事を失うことになった。
労働省によると、新しい最低賃金をきっかけに1000人以上の工場労働者が仕事を失った。しかし、現在のところ閉鎖した工場は一つである。
Hlaing Tharyar地区の労働法監査局の代表U Maung Maung Hlaingは、Jasmine Pwint 工場は、全国最低賃金が施行される前日の8月31日に閉鎖されたと述べた。工場は公式な閉鎖理由を提供していない。U Maung Maung Hlaingは、工場のオーナーからの再三の情報要求に回答はないと述べた。
補償の2億チャットの合計は237人の元労働者に配分されたが、縫製セクターは新しい給料水準に適応させるために業界全体で処分を進めているため仕事の見通しは低い。
「私たちは解雇された労働者の仕事を素早く生み出すことに全力を尽くしている」と労働省の副局長U Aung They Win は述べた。
ミャンマー縫製業協会の算出によると、年間を通して新しい工場が毎週オープンし、急成長していた去年からの厳しい出発である。しかし、それらの工場の初任給は平均して新しい最低賃金よりも4.5倍低く、依然として地域内で最低日給の中にいる。
「いくつかの工場は1日にわずか450チャットしか払っていない。支払いシステムは残業代と生産した縫製製品の量に基づいたボーナスに依存している」と労働組合ネットワークの代表Ko Wai Phyo Maungは述べた。
工場は、急激に労働力が流出しているが、彼らはそれが最低賃金の実行のみによるものではないと主張している。最近の受注の低下又は生産性の低下に関連していると上司は主張している。
工場労働者は、3,600チャットの最低賃金に激しく抵抗した。最低賃金に関する議論は数年前に始まり、2013年に最低賃金法が承認された。7月に145の縫製工場からの200人の代表者は、満場一致で最低賃金に反対票を投じた。生産性の懸念や国が定めている異常に高い残業代を引き合いに出し、上司は2,500チャット又は1,500チャットが開始点として妥当であると提案した。
しかし、業界団体やGAP やH&Mのような巨大ブランドの小売業は、最低賃金を支持し、外国からの投資にとって、(魅力を損なう可能性のある)賃金の引き上げよりも、ストライキやピケ隊を安定させることが、魅力であろうと提案した。
しかし、主に中国及び韓国が所有している業界では、政府が3,600チャットの最低賃金の受け入れをねじ込んできた場合、数千もの仕事が危機に陥ると脅かしている。
「私たちは急騰している経費では縫製事業を続けることができない。そのため労働者を解雇し補償を与えなければならない」と400人以上の労働者を解雇したShwe Pyi Thar 産業地区にあるUMH縫製工場の所長Ma Myat San Winは述べた。
ミャンマーの工場は生地、デザイン、付属品を含めすべて輸入しなければならないため、解雇は注文の減少のためだと考えられると彼女は述べた。
「自立できない現地工場は、最低賃金により確実に閉鎖せざると得ない」と彼女は述べた。
ミャンマー労働組合連盟の会長U Aung Linは、工場は、適切でむしろ低い最低日給の理由よりも、不適切な管理のために困難に直面していると述べた。
「縫製工場オーナーは良い販売計画を持っておらず、政府は産業の超過密を制限していない」と彼は述べた。「比較すると、新しい最低賃金は労働者の実際の生活費をカバーしていない。そのため、条件が変わらなかった場合、労働争議や不安は継続していただろう」。
グローバル労働組合(Global trade unions)によると、最低賃金をきっかけとした工場の閉鎖や解雇は、公正な労働への道をガタガタ進むよりも将来の不安定な見通しが少ない。
「これは通常の変化である」とIndustriALL Global Union の代表者はPetra Branmarkは述べ、多くのケースで「縫製工場を安定させる管理能力の不足」に責任があると付け加えた。
同じような賃上げを経験した近隣諸国は、一時的な中断が業界を損なうことはほとんどなかった。
「カンボジアでは最低賃金を、13カ月間の中で2つの段階に分けて60%も上げて、2015年1月1日の時点で128米ドルとなった。かなりの増加にも関わらず、2014年のカンボジアの縫製業の輸出は9.3%成長し、2015年の第1四半期ではさらに10.6%拡大したとILOは報告している」と彼女は述べた。
この予測は工場を明るくしているかもしれないが、労働者は、窮屈な空間で残業や危険な状態で働くことを強いられている状況から出て、今は失業して家族を養うことができなくなったと述べた。
「解雇された労働者の大半が補償金を受け取っていないので、私は申し立てる余裕がない」とHlaing TharyarにあるShwe Swan Yee Penan工場を解雇された労働者は述べ、補償金なく解雇されうる6か月以下の経験の労働者の解雇に言及した。
「しかし補償金として受け取ったわずかなお金はすでに無くなった。私の家族は8人家族で、最低賃金が原因で危機に直面している」と彼は述べた。
(Myanmar Times 2015年 9月4日版 第2面より)