ちょうど3週間前のブラックリボンの活動-狙いは、保健省の、主催者が言うところの「軍事化」-は、ばつの悪い政府の降伏を強いたようだ。
これ以上軍人を上級職に任命しないという同省の譲歩は、キャンペーンの勢いを奪った。ブラックリボンムーブメントのフェイスブックページは、2015年8月14日から投稿されておらず、8月11日以降の「いいね!」数は39,000から、昨日の43,000とわずかに上昇したにとどまる。
だが、キャンペーンは何を本当に達成したのだろうか。同省と公衆衛生セクターの広い範囲で、スタッフは、最近の約束にも関わらず、現在の傾向は継続されると予想しているとミャンマータイムズに話した。
長年にわたり、軍人は同省に異動している。しかし、現在の保健大臣、2014年8月にトップの位置に任命された前副大臣のDr Than Aungのもとで、軍人全職員がさらに重要な地位へ異動している。Dr Than Aungもまた元少将で軍出身であり、2003年から2011年にミャンマー軍事医療隊の代表を務めた後、2011年に引退した。
現在、元軍人により占められている上級職は、採用、昇進、異動、降格、解雇の管理を担当している。ある部署では、それらの(元軍人)役人が、民間出身の役人の後任としてポストを狙っている。批評家によると、それらの(元軍人)役人は民間人よりも軍人に優先権を与えるため、軍事化の傾向を強めている。
省の事務次官Dr Thet Khine Winは民間出身だが、第二事務次官のU Sein Winと第三事務次官は共に軍関係者である。
しかし、元軍人はまた、同省の他の地位でも幅を利かせている。これには、現在の大臣に近く、長官Dr Myint Hunが退職になった場合に後任になると見られている、医療ケア局の副長官Dr Myawanna Soeも含んでいる。
7月には、公衆衛生局の重要でない地位に異動したDr San Myintの代わりとして、軍人Khine Maung Than大尉が局の副局長に任命された。
食品・医薬品局の局長代理Dr Than Htutもまた、軍出身者である。
また、7月21日に他の軍人、Phyi Hein中佐は、保健人材開発管理局の副局長に任命された。
これら、または以前の任命は、民間のキャリア職員が、医療経験のない軍人が自分より上位職に任命され、昇進の機会が制限されたとき、見落とされたと感じ、彼らの士気を低下させている。
「医療現場で私たちは長期間働いているが、適切に評価されていないと感じる」と、匿名を希望したFDAの局長は述べた。「このキャンペーンは私たちの気持ちを大臣に示す方法である」。
これらを背景として、キャンペーンは2015年8月10日に発足した。医療経験がないにも関わらず、副局長のポジションやそれより上級職が与えられた4人の軍人の任命書のオンライン上での漏洩が火付け役となった。
まもなくキャンペーンは勢いが出た。ヤンゴンジェネラル病院の前最高責任者Dr Kyaw Kyaw は、2015年8月9日、キャンペーンの発足を呼び掛けるフェイスブックページの通知を大量に受け取ったことを知らせる電話のサウンドを聞いたことを思い起こした。
キャンペーンのフェイスブックページは、「いくつかの重要なポジションを含めた異なる地位で、保健省に軍人を着実に浸透させる」試みを構成する任命だと表現している。
省にとって痛手だったのは、多くの勤務医がキャンペーンに参加し、ブラックリボンを身につけている姿の写真をソーシャルメディアに掲載したことだ。写真に対するコメントのほとんどが好意的で、公共サービスの他の分野の軍事化に関してもまた、多くの不満が寄せられた。
それに対応するものとして、大臣オフィスは、省内で軍人に地位を与えることをやめると2015年8月11日に発表した。
第二事務次官のU Sein Winは、彼らは既に軍から退職しているため、防衛省に役人として戻ることは不可能であると述べた。しかし省は、「多くの批判」を考慮して、彼らの任命を見直したと彼は述べた。
2015年8月26日の、再検討に関する質問に対し、U Sein Winは、変更はないと述べた。
これ以上軍関係者を任命しないとする発表を正式に発行する計画はないと、他の省の報道官U Win Naingは述べた。
同省は、行動を起こさないことで、このキャンペーンの目標に取り組む具体的なコミットメントなしで、キャンペーンを迅速に中止させた。
しかし、省内では同じ不満が残った。Dr Kyaw Kyaw は、この任命は省内での民間と軍人の分裂を深めたと述べた。現在の(トップの)リーダーシップが変更を望んでいると信じているのは少数である。
「私たちは政府が人びとの望みに沿っているように見えない。彼らは、高まっている懸念について、真剣に捉えていない」と彼は述べた。
7月の任命は通常と大きくかけ離れていたと、彼は付け加えた。2006年に40人以上の軍人が省に移動したが、厳格な軍事規則に基づき情報は抑制され、不満を表現する方法は少なかった。
北OkkalapaのMedicine2大学の顧問医であり、教授でもあるDr Chit Soeは、結果に失望したと述べた。
「私は現在任命された軍人を送り返してほしいので、ブラックリボンキャンペーンに参加した」と彼は述べた。「しかし現在、人々が私たちの行動への関心を失っているので、政府はもはや真剣に捉えない。私は、彼らが私たちが要求していることに対して取り組むことに希望は持てない」。
(Myanmar Times 2015年8月31日版 第4面より)