年金、高齢者にささやかな支援を提供する

高齢者のために年金を月々払い出す計画は、依然として調達に関する揉めごとで苦境に立たされており、受給認定された高齢者は年間15,000チャットを受け取ることができるにとどまっている。
社会福祉・救済再復興省は、ライフサイクル社会福祉計画(full lifecycle social welfare scheme)の実行を2014年12月に許可されたが、慢性的に資金繰りが苦しい同セクターは2015-2016年度の予算でわずかな収入しか割り当てなかった。
社会年金に適切な資金が充てられることを前提として-年間に5億チャット(386,000万米ドル)に過ぎない-同省は、これは非常に(内容が)制限されたプログラムであり、90歳以上の全ての市民への年金給付を開始すると発表した。しかし現在、同省は他の潜在的問題に突き当たっている。何人が対象の年齢層にいるのかを正確に計算し、彼らがどこに住んでいるのかを確認し、どのように年金を支給するのかの方法を確立することである。
「私たちはまだすべてのデータを持っていないため、いつ、いくらお金を高齢者に提供するか正確に言うことは出来ない。私たちは受給資格のある高齢者の正確な数を計算し、5億チャットの予算を分割して、それぞれに社会年金として支給する」と社会福祉局の局長U Aung Kyaw Moeは述べた。
「現在の市民登録では、90歳から100歳の間の人は35,000人いるが、データが完全で正確かどうか分からない」と彼は述べた。
より正確なデータがとられ、35,000人という数字から増加していなければ、さらに、予算の全額が年金に投入され、管理費として差し引かれなければ、90歳以上の国民は年間で一人当たり14,285チャットを受け取れるだろう。
年金プログラムは、政府が、国際労働機関と国連の支援を受け、12月に開始した10年間の国家貧困削減計画の8つの項目の1つである。
当初の年金戦略では、医薬品やその他の必需品費用の負担を減らすため、65歳以上の市民に年金として月額25,000チャットを提供する。人口統計に基づいた2015年の受給者への給付金は1兆1,500億チャット(8億8,900万米ドル)であると推測され、GDPの1.5%をやや超える程度である。他国と比較すると、ミャンマーは全ての社会的保護サービスに0.5%以下しか充てておらず、アセアン地域で最低である。
年金制度は、公務員ではなかった高齢者のための、政府が出資する初めての現金支給プログラムであると、匿名の社会福祉局の職員は述べた。
「高齢者への給付は毎年行われる」と彼は述べた。しかしこのプログラムの予算の保証がないため、2016-2017年の予算法案で再び提案して承認される必要があると、彼はくぎを刺した。
Bago地区のHtone Gyi村に住む97歳のDaw Aye Kyiは、今年受け取る年金の使い道ををすでに考えていると述べた。
「私は自分の薬を購入し、寄付を行う」と彼女は述べた。
See Zar Yeik老人ホームを設立したDaw Than Myint Aungは、年金給付は、特に、未だ家族と住んでいる高齢者の助けとなるだろうと述べた。
「老人ホームに住んでいる高齢者よりも、家族と住んでいる高齢者にとってより重要である。年金給付は、貧しくても、高齢者が家族と住むことを可能にする助けとなるだろう」と彼女は述べた。
しかし、年間15,000チャットの年金では、毎日の生活費を減少させるのは難しいだろう。
700人以上の高齢者のための施設を提供するThinlyin地区のThabarwaセンターの職員U Tin Win Naingは、もっと高い金額が給付されることを望むと述べた。
「1日1,500チャットは1人にとって十分である。少なくとも食費の手助けにはなるだろう」と彼は述べた。
(Myanmar Times 2015年 8月31日版 第6面より)