ミャンマーの最低賃金計画、多くの不満を誘発する

ヤンゴン管区最低賃金委員会によると、政府が提案した最低賃金に対する異議は、不満が溢れるなか、今週締め切られた。
ストライキや抗議が行われたことにより中断されていた18カ月の交渉の後、2015年6月29日に、政府は日給3,600チャットの最低賃金を提案し、金額に対する様々な不満の申し立て窓口を14日間開いた。
Shwe Pyi Thar及びHlaing Thar Yar工業地区にある200以上の工場と21の労働組合も、金額に対して異議を申し立てた。主に外国人所有の縫製工場の雇用者は、最低賃金が、持続できないほど高額であり、閉鎖を余儀なくされるだろうと申し立てた。
組合は、今年の初めから1日4,000チャットの賃金を与えるよう働きかけており、逆の立場から、政府に対して熱弁をふるった。
労働省のU Aye Myintは、提案した賃金は公平な出発地点であり、工場は試験的に受け入れるべきだと提案した。
しかし、工場労働者だけでなく経営者も歓迎していないように思える。
「私たちは最低賃金として3,600チャットを支払うことができない」とミャンマー縫製業協会の会長U Myint Soeは述べた。
「中央委員会が最低賃金を3,600チャットと決定した場合、私たちは縫製工場事業を再検討しなければならない。事業を継続できるような長期的政策を、政府に要求しなければならない」。
また賃金の引き上げにより、住居費、交通費、食費など現在労働者に提供されている手当を、工場オーナーは削減せざるを得ないだろうとU Myint Soeは述べた。
家族から離れて一人で生活する場合の基本的な生活費をカバーするのに3,600チャットは十分でないと、月給として30,000チャット程度の低い基本給しか得ていない多くの労働者は述べた。
Shwe Swan Yay Penan工場で働くMa Su Lat Mon は、高い技術を持つ労働者への補償が考えられていない最低賃金の一律な適用に関し懸念していると述べた。
「私は技術労働者であるため高賃金に値するが、私の工場は1か月当たり85,000チャットしか支払ってくれない」と彼女は述べた。
3,600チャットの金額は双方から失望の反応が返ってきていることをヤンゴン管区最低賃金委員会は認め、現在、異議の背後にある財務の実情を調査していくと述べた。
最低賃金条例によると、管区と州の委員会は最大30日間異議に対するフォローを行わなければならない。その後60日以内に会議を開き、中央委員会に報告しなければならない。
さらに中央委員会は他の管区や州から最低賃金案に関する異議を収集しており、調査が終了した後に委員会会議の日を発表するだろうと、労働省の局長Daw Mu Mu Sweは述べた。
全ミャンマー労働組合ネットワークの会長U Htayは、近く開催される委員会の会議で3,600チャット以下の案その他が出てきた場合、労働者は連日の抗議活動を行うだろうと述べた。
2015年7月12日に、Hlaing Tharyarでは、最低賃金を4,000チャットに設定するよう主張し、15の工場から200人以上の労働者が抗議活動を行った。
(Myanmar Times 2015年7月16日版 第4面より)