ミャンマー政府、赤十字社への管理を緩める

改正法案は、援助団体における政府職員の役割を低減させる

ミャンマー赤十字社(MRCS)は、近いうちに議会で最終承認される改正法案に基づき、ついに独立を果たす。これまで組織の活動は政府の厳しいコントロールによって抑えられていたため、法案による改革は、組織の効率性を改善するために重要であるとメンバーは述べた。
今回の法案は、1959年に導入され1971、1988、1998年に修正されたミャンマー赤十字法を改正するものである。以前の改正は、国レベルから地区レベルまで、組織における政府職員の地位を強固にするものだった。
それらは現在、組織が民間の手の中に戻るよう設計されている新改正法案によって押し戻されているとMRCSの組織開発部長のDaw Khine Myo Myat Theinは述べた。
法改正は、既存の法律の11項目に影響を与え、組織の運営構造、資金管理、義務、活動、他組織とのコミュニケーション、旗及びロゴに関するものが含まれていると彼女は述べた。
「改正正は、さらなる民間人の関与を高め、それはMRCSが独立組織になる結果を生む」と彼女は述べた。
「私たちは国民を助けるためこの法律を修正した。この法律の主な受益者は、私たちが支援しようとしている人々とボランティアである」と彼女は述べた。「民間人がさらに関与することは、私たちが人々を迅速に支援することに役立つだろう」。
特に、30,000人の常勤スタッフ及び20万人のボランティアがいる全国の地区と郡レベルのMRCSにおいて、政府によるコントロールが緩くなる。
1998年の改正は、州/管区、郡、地区レベルに7,8人からなる「監督委員会」を設置する構造改革を整えるものであった。それらの委員会は、保健省、教育省、社会福祉省、警察機関、消防局、管理部からの政府役人で構成される。
同時に、トップとしての中央議会は、首都ネピドーだけでなく、各州、管区からそれぞれ1人ずつ、国家会議での投票を通して選出された15人の代表者、政府の部局からの13人の代表者、市民社会代表者として最大10人、政府により指名された10人の代表者及び経験豊富なMRCSボランティアや青少年の代表者の15人を含むまでに拡大する。
現在の中央議会は、14人の「選出された」州及び管区の代表者、13人の政府役人、政府により指名された10人以内の代表者で構成されている。
改正はほぼ10年の間に進展してきた。2014年に告知されたMRCSの人材募集によると、「既存のMRCS法は、新しく、また現在生じている人道的なニーズを反映しておらず」、「2007年に進行中の法律の基礎の見直しの手続きがとても求められている」。
しかし、計画されている改正をどこまで拡大させるかについては不明確なままに留まっている。改正法案が承認された後、MRCSによりドラフトされる法律のなかで詳細にされるものもある、とDaw Khine Myo Myat Theinは述べた。
法案は保健省副大臣のDaw Than Than Htay により下院議会に提出され、2015年6月5日に国営メディアを通じて発表された。下院を通過した後、39の修正、4つの削除及び1つの新しい文言の追加という法案委員会の提案について議員は合意したが、6月19日に上院での議論なしに承認された。委員会メンバーのU Zaw Myint Peは、修正箇所は小さなもので、そのほとんどが文言使用に関係していると述べた。
現在承認のため下院議会に提出し戻されている。
提案された変更点は、活動の効率性を改善するものとしてMRCSのスタッフにより歓迎された。
プログラムコーディネーターのU Zaw Htoo Ooは、MRCSの主な問題は上級職のほとんどが政府役人、特に保健省からの役人で占められていることだと述べた。
「公務員は、このような仕事をうまく行うことができないので、MRSCにとって良くない。彼らはいつも何か行うとき上級役人からの許可を待っており、全ての仕事が遅れる結果になる」と彼は述べた。「これは本当にほとんどのMRCSメンバーを苛立たせている」。
彼は法律が真の変化を起こし、政府がMRCSに対するコントロールをNGO専門家に引き渡すことを信じていると述べた。
「私たちはMRCSのシステムと構造が非常に変わったということを、新しい法律で確認することができる…私は昔よりもよくなっていると思う。」
(Myanmar Times 2015年6月25日版 第6面より)