逮捕されたPabedan地区のビジネスマンは、取引のため合法な為替変動幅とは別に外貨両替カウンターを持っていた。(為替変動幅は)市場価格とは大きく異なり、以前は、ほとんどの小規模商人により無視されていたものであった。
無認可の米ドル両替商と投機家が逮捕されたニュースは、今週、ヤンゴンの至る所にあるブラックマーケットの両替所の動きを
かなり減速させる結果になっている。
西地区警察の局長Kyaw Htut補佐官は、特別捜査局(Bureau of Special Investigation: BSI)は、多くの宝石、金、金銭商人の本拠地となっているヤンゴンのPabedan 地区のShwe Bon Thar Streetで2015年6月11日に、5人のビジネスマンを逮捕したと述べた。
逮捕者は3月から、多額の通貨を買っていたと Kyaw Htut警察補佐官は述べた。
「私は彼らの釈放手続きに関する情報を持っていないが、BSIは目を光らせており、次回は絶対に行動をとる」と彼は述べた。
BSIは、緊急対策法第5(h)項に基づいて彼らを逮捕したが、同夕方には彼らは釈放された。第5(h)項では「国の経済、国債、国家の安全、国の全体または一部で提供されている硬貨の鋳造と合法な入札に対する公共の信頼を損なわせ、法と秩序の回復の実現を成功させるための政府による運用上及び経済上の成功を阻む」ことを禁止している。
金貸業者は、逮捕者が出た時からドルの販売のほとんどを中止しているが、多くが依然として得意先の顧客とは、チャットの販売や取引を行っている。
ヤンゴン中心部の混雑した通りで取引を行っている無認可の両替商のU Naing は、十分に供給できるだけの貨幣を持っているにも関わらず、事前に携帯で呼び出しがある顧客にしか貨幣を販売していない。
「私たちは先週の事件を受けて、用心深く、調査官を避けねばならない」と彼は述べた。
非公式の両替商と連絡が取れないので、米ドルを取引することが困難な状況に直面しているビジネスマンもいる。銀行及び公式の両替カウンターから必要とするだけの十分な外貨を手に入れることができないとき、その差を埋めるためブラックマーケットを頼ると、情報源は述べた。
支払いのために非公式レートでチャットを米ドルに両替しようとしている人々がいる一方で、十分な米ドルを持っていないため支払いを延期せざるをえない人々もいる、とKyauktada地区にある合弁企業のマネージャーは述べた。
多くが100米ドル紙幣しか受け付けないため、顧客が20米ドルや50米ドル紙幣を含めた小額紙幣で支払いをしようとしたときに問題に直面すると彼女は述べた。
「中央銀行の参照レートは、現時点で機能しておらず、いくつかの公式両替商が不法に取引しているという噂が流れたが、今年は、誰もそのことを証明できていない」と彼女は述べた。
ミャンマー中央銀行は、理論上、市場レートを反映しているはずのレートで、管理フロート制を運用している。だが、過去の数か月の参照レートは非公式レートからかけ離れている。最近、その格差は大きく広がっている。非公式市場がかなり不安定にもかかわらず、2015年6月5日から固定したままの公定レートの1ドル1,105チャットと比較し、先週の非公式レートは1ドル1,280チャットに到達した。
先週から中央銀行は介入を開始し、昨日の非公式レートを1,185チャットあたりまで近づけた。しかし、公定レートの上下0.8%の変動幅を超えた取引は違法であり、昨日は1,105チャットだったが、外貨両替の合法な上限額は1,114チャットであった。
商人は、先週の逮捕者が出るまで、この限度を毎日変動させていた。
2012年の外国為替法により、ライセンスを持たない両替商は事業を行うことを禁止されている。法律によれば、ライセンスを持つ両替商が合法でないレートで両替を行った場合、彼らは罰金を取られるかライセンスが無効になる。
中央銀行は2012年後期から、外国為替の取引を行うことを銀行でない両替商に認めている。約17の商業銀行及び数多くの民間の両替商が両替業を許可されている。
両替商は必ず中央銀行の参照レートの0.8%前後の範囲内で取引しなければならず、その他のレート、政府レート、外国為替の証明レート及び輸出で得られるレートなどのレートは、2012年に法的に無効であると宣言された。代わりに、中央銀行の毎日の公売を通して市場レートが決定される、固定両替レート政策が2013年に導入された。
当初、これはブラックマーケットの使用を減らすことに成功したが、投機が増加した。
銀行筋によると、公定レートは魅力的でないため、輸出業者は米ドルの収入を売っていないとのことである。
(Myanmar Times 2015年6月17日版 第9面より)