ミャンマーの北経済の中心であるマンダレーのビジネス会議所は、ドイツの商工会議所とのパートナーシッププログラムを通して近代化を進めている。
ドイツIHK Reutlingen (Industrie und Handelskammer Reutlingen)は現在、サービスと管理の近代化を図るため、マンダレー管区商工会議所(MRCCI)と3年契約を結んでいる。
パートナーシップの担当者でプロジェクトマネージャーのPatrick Jung氏はミャンマータイムズに、IHKはMRCCIに会議所の近代化と改築に関する助言を行っていると語った。これには、新しいメンバーシップサービスの導入、効果的な運営及び会議所会計情報システムの改善、イベントの運営及び海外との接点の構築を含んでいる。
ベルリンの連邦予算からの資金提供を受けたこれら改革努力は全て、ミャンマー第2の最大都市の事業組織であるMRCCIを今後数年間で国の北経済の中心となるよう強化することを目的としている。ベルリンは2015年11月に開始し、3年続くこのパートナーシップに900,000ユーロを提供している。
「パートナーシッププログラムは専門家を招くなど、無形のものに投資する。また主にドイツ企業と経済的繋がりを作ることなどである。例えば、MRCCIは上ミャンマーで電子の生産に関心があるドイツの大手企業と電話会議を行っている」。
「私たちはマンダレーに投資してくれるドイツに拠点を置くタバコ会社を獲得しようと動いている。これが成功すれば、1,500人の雇用が創生される」とJung氏は述べた。
彼はIHK Reutlingenを「ミャンマーでのドイツ産業の目となり耳となり手足となり、逆もまた然りである」と述べた。MRCCIは昨年マンゴーの輸出に失敗した後、ヨーロッパの単独市場での穀物や果物の輸出拡大に向けて取り組んでいる。
コラボレーションの更新
現在のパートナーシッププログラムは2018年11月に終了する予定だが、IHK Reutlingenによると2018-2021年にかけて両国とも協定を更新する予定である。
「それは一方通行ではなく、確実に両側通行である」とPatrick Jung氏は付け加えた。
MRCCIの職員は管理に伝統的な手法を取っており、自身のビジネスに従事している取締役員はボランティアである。
パートナーシップのプロジェクトマネージャーPatrick Jung氏の役割は助言と調整だが、最終的に会議所は改革手続きを推進するだろう。
ドイツの商工会議所は政府による資金提供を受け、ミャンマーよりも多くのサービスと機能を提供している。
Jung氏は、IHKは5世紀に渡る歴史があり、ドイツのReutlingen地方では430,000人の会員を誇っている。更にベルリンはMRCCIと協力し、自主的に新製品の開発を行う国内企業を支援するためミャンマーに来た7人のシニア専門家を支援している。
例えば、ビスケットの専門家が国に来て、生産向上のためビスケット工場に助言を行った。
「私はこのパートナーシッププログラムが終了するまでに、マンダレーに少なくとも1社を投資し、ヨーロッパにミャンマーの商品を輸出したい。私の任務には書かれてないが、正直に言うならそれが私のやりたいことだ」とプロジェクトマネージャーは説明した。
MRCCIはメンバーとのコミュニケーションを改善し情報を共有するため、ウェブサイトとFacebookを作った。組織は定期的なニュースレターを作成中である。
これらのアップグレードは管区政府のような現地決定者と企業間の対話を改善し、良いサービス及び知識の転送を支援する企業は商工会にとって重要である。企業は税金、教育、地方サービス料、インフラ、汚職など特定の質問に関心をもっている。
「ミャンマーは新たな民主主義であり、数年前までは軍事政権だった。以前は対話が十分でなかった。しかしドイツの様な開けた社会では、企業は意思決定者に何をしたいか、したくないか伝えることができる。
「マンダレー経済の声がMRCCIである。メディアや他の株主と会話するなど、必要なものを伝えることは重要である」とJung氏は結論付けた。
(Myanmar Times 2017年10月31日版 第8面より)