保険契約者は僅かも関心は高まる

ミャンマーのビジネスマンは、商品や自動車は勿論、自身の生命に至るまで、殆ど保険契約を購入しないと計画・財政省下のミャンマー保険エンタープライズ(以下、MIE)専務理事のSandra Oo氏は述べた。「損失から身を守ることが可能な保険の対象となる人はごく少数にとどまる。例えば、被保険者でない人々は洪水や荒天のような有事の際に生じる損失から保護されない」と彼女は先週述べた。「被害全てをカバーする保険契約がMIEの下にある」と彼女は付け加えた。更に、MIEは国家の財政支援を受けているため企業は損害賠償を容易に受けられる。「資産をカバーする保険があれば、彼らが安心できる」とも。一方で、保険会社からの収入は州収入の0.07%に過ぎず、現在ミャンマーの千人のうち80人しか保険契約をしていないと彼女は語る。

理解の乏しさ
割合が低い理由のひとつは保険への理解が乏しいことにある。実際、MIEは現在、報酬額の引き上げと保険事故発生の際の保険金支払の迅速化を計画している。また、保険への理解と認識を高めるための教育プログラムを全国で実施する計画だという。しかし多くの人々は保険料が予算に比して高いと感じている。マンダレー市の30歳の女性は車両をカバーする保険の購入を検討したものの引受先や契約を決められなかったと当紙に語った。「多くの民間の保険会社もいるので私はまだ選んでいない」と彼女は言った。「保険購入には多額の資金が必要だ。企業には便利だが一般的な所得の従業員には容易でない」とも付け加えた。
Sander Oo氏の見立てでは政府からの保険購入は州への寄付である。「MIEから保険を購入後に被害が無い場合には、学校と橋の建設のための政府への寄付と考えてほしい」。

高まる関心
今、保険への関心が高まり始めている。宅配人のHla Moe Aung氏は、MIEの保険契約を購入したちょうど4〜5ヶ月後に自動車事故に遭い、損害の賠償を既に受けた。「以前はトラック用の保険を購入できるかどうか分からず、政府の保険会社が信頼できるかどうかも分からなかった。しかし業務拡大に伴い、友人らが契約をするよう教えてくれ、事故後に非常に便利だった。私は長期的に保険を購入したいと思う」と述べた。
現在のミャンマーでは火事や商品をカバーする保険契約が最も一般的だ。これらの後に全損失保険と地方航行船用の保険が続く。MIEによると、MIE及び全国約40箇所の保険事務所には、48の認定済保険分類が存在する。
(Myanmar Times 2017年9月18日版 第7面より)