ミャンマーの交通安全を向上する目的で作成された法律は、まだ不明確な点が多いと業界専門家は述べた。ミャンマー自動車製造・販売協会(MAMDA)は、昨年9月に制定された自動車法の諸相を明確にするため、政府省庁及び関係者との会議を行っている。
MAMDAは産業省や商務省、道路運輸局、ミャンマーエンジニア協会と協議を行う予定である。「新しい法律はどの省が何に対して責任を負うのか明記されていない。私たちは6月2日に議論を行った」とMAMDA書記長のMyo Zin Win氏は述べた。
「最も重大な問題は、左ハンドル車のみの輸入を許可する規制に関することである。左ハンドル車がミャンマーの道路では安全であることは理解している。しかし私たちは正確に、輸入規制の内容と違反に対する罰則を知る必要がある」。
同法では、2016年から左ハンドル車のみ輸入できると規定されている。何年もの間、ミャンマーは右側通行にも関わらず、左側通行である日本から車両の大半を輸入してきた。輸入業者や販売業者は、既に国内にある右ハンドル車の法的地位の明確化を求めている。
「同法には遵守期限が規定されていない。道路を走るほとんどの車が右ハンドル車であるため、同法ではこのことが考慮されるべきである」6月9日に再度協議を行うとMyo Zin Win氏は語った。
混乱するもう1つの理由として、MAMDAがミャンマー商工会議所連盟(UMFCCI)とミャンマーエンジニア協会とともに2018年12月まで右ハンドル車の輸入を認める方針を策定したことが挙げられる。
昨年9月に制定した法律とは反する同方針は、外国投資を誘致しながら国内製造の優遇措置を作成する目的でもあった。
「私たちは省庁にこの方針を配布したが、自動車法が先に出ていたため全く関心を得られなかった。政府は法律が成立する前に、私たちの方針に目を通すべきだったと考えている」とMyo Zin Win氏は述べた。
同法ではさらに、違反者の最高罰金額を1,500チャットから100万チャットに、最低罰金額も3万チャットに引き上げられた。懲役期間も最大1年から7年に引き上げられた。
(Myanmar Times 2016年6月9日版 第8面より)