ミャンマーの中央仲裁評議会、補償金を減額

労働評議会による解雇した労働者に対する補償金の支払い命令を無視しているスチール工場は、最初の判決よりも低い金額を労働者に支払うと発表した。
Yar Shinスチール工場の上告にも関わらず、中央仲裁評議会は6月1日に命令の支持を決定した。
ヤンゴンHmawbi地区にある工場は、4月に危険性が判明した後、割り当てられた仕事を中止していた3人の女性労働者に対し支払うよう言い渡されていた。
2名のPhyu Phyu Win氏に228,000チャット、Cho Cho San氏に163,500チャットの支払命令である。
しかし6月の判決では補償額を下げ、最初の2人に対して114,000チャット、3人目に対しては54,500チャットとされた。
「私たちは貰えるものを貰うつもりだ」とYar Shinスチール工場労働者Phyu Phyu Win氏は6月6日に述べた。
「私たちはこれ以上仲裁評議会に行く余裕はなく、もう疲れた」。
同問題を支援するHmawbi労働組合副会長Aung Ko Latt氏は、彼女らは中央評議会の判決に満足していないが、弁護士費用が非常に高額になることから高等裁判所に持ち込むつもりはないと述べた。
「労働者は不当な扱いを受けていると感じている。彼女らは仕事を失い、補償額は減額された。私は評議会メンバーに、工場に出向き、誰が正しく誰が間違っているのか自身の目で確認し判断してほしい」と彼は述べた。
組合メンバーはYar Shinスチール工場を、長期に渡り労働者の権利を無視してきたと非難した。
2月に工場を訪れた労働省とミャンマー国家人権委員会の検査チームは、低レベルな安全基準と保護手袋なしに熱した鉄を掴むといった悲惨な労働環境を摘発した。
検査チームの立ち入り後すぐの3月3日に、3人の女性は選別作業から熱した鉄の切断、融解金属の運搬、現場の清掃といった通常業務に移された。この業務を割り当てられた女性は彼女らだけだ。彼女らは3月14日に休みを取り、町の工場及び一般労働法局の紛争解決チームに本件を報告した。その翌日、女性らが仕事に行くと、スタッフリストに名前がないことに気付く。彼女らは解雇されたと思い、工場に行くことを止めたという。
ミャンマータイムズは工場管理者であるTin Tun 氏に取材を申し込むも、彼はコメントを拒否した。
(Myanmar Times 2016年6月7日版 第4面より)