ミャンマーの砂糖法、最終仕上げ

待望の砂糖法の草案は、本日砂糖及び砂糖製品製造及び取扱事業者協会の会議において業界関係者からの推奨をもって改定される。
改定が完了すると、農業省を通して議会に提出される。
協会は、砂糖産業の支援と工場の生き残りに必要な政策の作成に同法を活用したいとSoe Linn会長は述べた。
砂糖法の草案は、タイの1984年サトウキビ・砂糖法の一部が参考にされており砂糖業界の強化を支援する対策が盛り込まれている。ミャンマーの草案には価格ショックや気象リスクに備えた緊急基金、産業協会の設立、農家と精製業者間での利益分配といったタイ法の要素が含まれる。
Soe Linn氏は、今日の会議では不透明な事業環境に置かれる工場やサトウキビ農家が直面するジレンマと課題が強調されるだろうという。
「私たちの産業は今後5年でどうなるだろうか」と彼は投げかける。「私は今後の展開を計画したいが、市場の安定性は大きな課題であり、中国への再輸出の障害となっている」。
ミャンマーから中国への砂糖輸出量は、2013年は約10万トンであったが、中国が輸入先をベトナムに変更した2014年、輸出は激減したという。しかし2015年4月以降、取引量は急上昇し2015年末には20万トンの輸出を記録した。
「コネのある業者は砂糖の輸出入許可を取得し、タイから砂糖を輸入し、これを中国へ輸出している」と、ミャンマー砂糖及び砂糖製品製造及び取扱事業者協会の副会長Win Htay氏は以前ミャンマータイムズに語っている。
商務省は、海外から砂糖を輸入する貿易業者に対しその再輸出を約束させるルールを課している。違反した場合、輸入元へ砂糖を返さなければならない。
畑がより競争力のある作物に付け替えられ、中国国内の砂糖製造量が低下しているため、中国の砂糖輸入の需要は高まっている。内陸の雲南省でも、高値での砂糖購入を余儀なくされており、精製済み砂糖に関しては、輸出事業者は国際価格の約2倍である約5,200元(795米ドル)を平均価格として示している。
しかし砂糖協会はこのように外国製砂糖を輸入し輸出することが、国内生産の低下を招き、市場を壊すと懸念している。ミャンマーの砂糖製造業者は隣国と比較し生産力と品質の低さから市場で生き残ることが厳しくなってきているそうだ。
サトウキビの生産者と砂糖精製業者間の契約書の未締結も生産問題を引き起こしており、政府に工場を売り戻す計画の工場もあるとSoe Linn氏は述べた。
「この割合では、砂糖工場は倒産してしまう」と彼は懸念する。
ミャンマーでは民間企業、合弁企業、ミャンマー経済社とミャンマー経済ホールディングス社の管理の下国営企業といった21の砂糖工場がある。
(Myanmar Times 2016年5月17日版 第8面より)