承認された直接外国投資は今年の3月末で90億米ドルに達する見込みであるが、実際の投資額ははるかに低いと考えられ、今後この実際の投資レベルレベルを追跡する計画が持ち上がっている。
投資企業管理局(DICA)の職員によると、3月だけで約40億米ドルの外国直接投資(FDI)が土壇場で承認され、2月末時点で56億米ドルだったものが3月末までには94億米ドルになる見込みである。
これは前年度に承認された81億米ドルよりも10億米ドル以上高く、政府目標の60億米ドルをはるかに上回っている。
石油・ガス業の単独事業が3月承認のうち20億米ドルを占めると、DICA統計部門の局長Kyaw Win Tun氏は発表した。
3月に承認数が急上昇する前でさえも良かったと、世界銀行ヤンゴン事務所のCharles Schneider氏は述べた。現地及び国際職員はミャンマーでの投資の信頼を評価するためDICAの数字を見ており、そのため数字の上昇を評価している。
DICAの指数は便利な基準であるが、実際の投資ではなく、承認された投資を示すものだ。承認は信頼できる指標であるが、実際の投資額は経済により大きな影響を与える。
DICAは4半期ごとに収集した実際の投資のデータを持っている。このデータの一部は現地企業の報告によるものであり、現地企業が受け取った外国投資の詳細を示している。しかし報告への依存はDICAが最終指数に自信がないことの現われだ。
「時々企業は規制を破る」とKyaw Win Tun氏はデータの『弱点』を指摘する。
不確実性の解消に代わり、DICAは厳格かつ詳細なFDI調査を2017年4月に開始する計画であるとKyaw Win Tun氏は明かした。これにより毎年実際に国内に投資された額がいくらなのか明確に把握することができるであろう。
Kyaw Win Tun氏によると、DICAはこれまで3度支援を受けてきたASEAN-EU商業プログラムから技術的支援を受けるという。
信頼できるFDI指数を出すために必要なデータ収集は、DICA単独では難しい。DICAは政府省庁、中央銀行、税関、内国歳入局と共に交渉し、動く必要があるとKyaw Win Tun氏は語る。
調査計画はミャンマーがFDIの正確なデータを提供しているASEAN諸国と同レベルに近づくためにも必要である。多くの国では、中央銀行は国に流入出する個人、公共投資の流れを追跡する銀行システムを監視している。しかしミャンマーの中央銀行はFDIの流れを監視することはできないと、Kyaw Win Tun氏はいう。
なぜならDICAは既存のFDI指数を信頼することができず、公表できないからだと彼は説明した。
しかしデータは国連の貿易開発カンファレンスの年次報告で公開されている。2つを比較すると、実際の投資額は承認額よりはるかに低ことが明確だ。
UNCTADの投資傾向及びデータ部署のチーフAstrict Sulstarova氏によると、彼らは過去にDICAに対しFDIのデータ収集の技術的支援を行っており、改善されている。
彼はどのように指数を評価するか、2017年まで、過少報告が続きFDIの予定額と実質額のギャップは不明確なままか明言を避けたが、ある国際的な金融機関の職員はこれが明らかに問題だと指摘する。
その一方、IFIと他の団体は差異幅の計算を提供し続けている。IMFはまた実質投資データをDICAから受けとり、FDIの指数の上昇をまだつかんでいない。
IVコンサルティングが発表した最新の記事によると、IMFは、2012年度のFDIは28億米ドルであり、昨年の数字は厳しいものだと発表している。
アセアン秘書官はまたDICAからデータを受け取り、2012年は13億5,000万米ドルと評価した。世界銀行は2012年を13億3,000米ドルと推定した。
IMFはまた事業を提供し、その第4次報告書において、2014年度のFDIを32億米ドル、と2015年度を36億米ドルと評価している。
(Myanmar Times 2016年 4月6日版 第8面より)