ミャンマーの雑然とした航空業界は他のキャリアの参入を歓迎している。運輸省の職員によると、日本のANAホールディングスとShwe Than Lwin社傘下のGolden Sky Worldは合弁による国際航空事業の設立を申請した。
同合弁企業は移行間際の政府に『遅い申請書』を提出し、ミャンマー投資委員会からの承認を待っていると、運輸省の民間航空部門の局長はミャンマータイムズに語った。
航空会社は暫定的にAsian Blueと名付けられ、国際線のみ運航するとのことだが、申請書が提出された時期については局長答えなかった。
同局長によると、ANAホールディングスの同事業における株式所有率は、上限の49%になるようだ。
航空産業関係者によると、合弁企業は既に運輸省からの承認を取っているという。民間航空部門の局長は省の承認手順についてコメントすることは無く、MICの決定に従っていると答えた。
ミャンマー投資企業管理局(DICA)のリストにはAsian Blue航空会社の名前があり、竹村滋幸氏と野中利明氏が役員として挙げられている。竹村氏はANAホールディングスの取締役でもある。ANAホールディングスの広報担当部長野村リョウセイ氏によると、同社はコメントをできないという。
ANA ホールディングスがミャンマー市場への参入を試みるのは初めてではない。ANA ホールディングス傘下にある3社のうちの1つである全日本航空は、ミャンマー航空会社Asian Wingsと2013年8月に提携を結んだ。同提携に基づき全日本航空はAsian Wingsの株式49%を2,500米ドルで購入した。これは国際航空会社と国内航空会社間では初めての取引であったが、両社とも2014年7月に提携の解消を発表した。
Asian Wings社によると、ANAは国内市場の規模が小さすぎることと、6社以上ある他の国内航空会社との激しい競争に不満を持っていたという。ミャンマーは11の航空会社があり、ANAホールディングスの合弁会社が12番目となると民間航空部の部長は述べた。
国際線にのみ焦点を当てることで、ANAホールディングスの新しい合弁会社は国内市場の競争を恐れる必要はない。しかし国際線においてライバルとなる航空会社がいないわけではない。
「日本企業は日本から観光客やビジネス関係者を上手く取り込むだろう」とミャンマー航空センターの所長Chris Mosebach氏はいう。「しかし依然として香港やバンコクの航空会社との競争が考えられる」。
ヤンゴン-東京ルートにおいてはクアラルンプール経由のエア・アジアやマレーシア航空、ハノイ経由のベトナム航空、バンコク経由のバンコク航空、広州経由の中国南方航空が挙げられる。ANAホールディングスの全日空もまた東京まで直行便を運航する。
「ミャンマー近隣諸国、特にタイにも、ほとんど知られていない日本や韓国が投資した小さな航空会社が生き残りに苦しんでいたり、ライセンスを取り消されたりしている」とMosebach氏はいう。「競争は激化している」ようだ。
(Myanmar Times 2016年3月15日版 第8面より)