SOEs 公的資金を削減:NGRIレポート

最新の報告によると、財務省はより良い報告システムの開発に着手する一方、ミャンマーの国営企業(SOE)は利益が上昇しているにも関わらず政府への貢献が少ないという。
SOEの収入は長い間闇に包まれたままだった。同省が構築した国家資源政府機関(NRGI)からの報告によると、財務省でさえSOEの活動及び支出の完全な報告を入手することが困難であった。
報告書の著者は「多くの政府職員の証言によれば、財務省だけがSOEの口座を見る権限を有している」という。
NRGIによると、同省は努力を続けており、SOEの収支の更なる詳細な情報を得るための新しい報告様式に取り組み始めたという。
NGRI報告書の著者であるPatrick Heller氏は、同省への取材により新しい様式は政府の広きにわたる公的資金管理改革手続きの一部であると理解したと述べた。
更なる詳細は未公開であり、財務省はコメントを控えている。
NGRIの報告によると、国営企業は常に公共セクターの巨額な収益を生み出しているが、彼らのシェアは下落している。
NGRIによると、2009-10年のSOE収益の67%が公共セクターからの収益だったが、SOEのシェアは2014-15年度に52%になる見込みである。SOEが不景気に陥ったわけではない。
2012年から政府関連の改革によりSOEが政府に引き渡さなければならない金額は減少し、保有する資金は上昇に転じたとNRGIは述べた。
国営企業は、かつては、全利益の30%を所得税とし70%を寄付として国営基金口座に入れていたと報告されている。
NRGIと採取産業透明性イニシアティブ(EITI)の報告によると、国営企業は現在、主に利益の約55%を手元に残している。
同期間内に、SOEの総計収益は上昇した。国際通貨基金の2013年年次報告書のデータから、NGRIは2009-10年度の彼らの総収益の32%を政府へ送金したが、2012-13 年度はたったの12%であると計算する。
しかしながら、このようなSOEは依然として割り当てられた国家予算を受け取っており、彼らの活動費全てを補っているとNGRIは報告した。政府職員は年間予算の割り当てによりカバーされる費用の巨額さをNRGIに示したようだ。
手元に置かれた収益のほとんどは「その他口座」に入れられ、それらの資金は貯蓄が目的であるとことを財務省に確認した。
最新のミャンマーEITIの報告では、採取産業のSOEのみに着目し、それらの口座はMyanmar Economic Bank(MEB)に開設され2012-13年度は総予算歳入の44%であったとされる。
Myanmar Oil and Gas Enterprise(MOGE)は2013年4月から2014年3月までで、「その他口座」に1兆3千億チェットを預けたとEITIは報告している。
NGRIは、それらの口座の実態を知ることはできないという。政府もまた口座の機能の詳細をEITI報告書の著者に提供することができなかった。
財務省はSOEが「その他口座」に保有する資産は全国監査事務所により監査・承認されたものでなければならないことを示したが、監視には限界がある。
「私は制御や監視があることを基本的に疑っていない」とHeller氏は述べた。「政府がそれらの制限を国民に説明し明確にするとするならば、それはとても有益である」。
国民はSOEがいくら収入を維持しているか、どのように現金を使用しているかの管理規則を想像することができないことから、それらの資金の管理方法を精査するだけでなく、透明性を高めることは大きな前進になりうると報告されている。
他国では、SOEは高度で複雑な企業であったり、莫大な金額を必要とする投資を担っている。しかしミャンマーのSOEは民間企業と提携する数少ない企業という役割しか担っていないとNGRIはいう。
NRGIによると、2013-14年度の場合、不測にもMOGEは政府が保健に支出した金額以上の資金を他の口座に資金を蓄えているようだ。このような問題に対し国民が教養ある決断をできるよう、より多くの情報開示が必要であるとされている。
2013年にNGRIが行った44か国のSOE調査では、MOGEの透明性順位は43位だった。歳入の徴収過程、予算、製品費、繰越金に関するシステム化された情報開示が行われていないとNGRIはいう。情報は同様にSOEのどのセクターでも不足していることを報告書は指摘する。
正しい方向に進むためには、政府はSOEが管理する資金をしっかりと監視し、商業活動とマッチするかどうか見極めることであるとHeller氏は述べた。
(Myanmar Times 2016年 1月27日版 第9面より)