いくつかの建設資材は実際低水準にも関わらず高品質として偽って販売され、低品質の建築の実施が懸念されるとして、ミャンマー高層建築規制者の代表は警告している。
しかし、ヤンゴンにおける土建業者格付け計画によって、ディベロッパーは、資材の検査を行っている事業者とコスト削減のため模造品を受け入れている事業者を区別することができるようになるかもしれない。
請負業者は資材を使用する前にその資材を検査すべきであると、高層建築品質管理委員会(CQHP)の最高経営責任者U Khin Maung Tint氏は主張する。
「良質の資材は、建物を長く持たせるために必要不可欠であるが、市場に出回る資材のいくらかはこの趣旨に沿うような高品質ではない」と彼は言う。
鉄棒など多くの資材は、強度と品質を示すスタンプが押されている。しかし、土建業者によると、偽物のブランドがいくつかあるとのことである。
「私は、商品価値を上げるために、非ブランドの建設資材をブランド化して売り出すビジネス関係者を見てきた」とMKT Constructionの最高経営責任者U Myo Myint氏は述べた。
「これによって、業績を落とす土建業者もある。実際に使用する前に、資材の品質を確認する検査を事業者自身で行うべきである」と彼は続けた。
ほとんどの業者は費用を抑えるため、非ブランド資材を使用している。その多くが今まで一度も品質検査を行ったことがなく、選択肢にすらないと、Asia Constructionの社長U Yan Aung氏はいう。
「しかし、弊社は、インセン地区にある国際標準化機構(ISO)試験センターで、資材を使用する前にいつも品質検査を行っている」と彼は続けた。
また、ミャンマーエンジニア協会はHlaing地区に代表拠点を置き、コンクリートと土壌の品質管理研究所を運営している。U Khin Maung Tint氏によると、約8つのグループが建設資材の強度を検査する資格を持っている。
「私たちの部署は12階建て以上の事業の資材検査を担当しており、ヤンゴン開発委員会は小規模事業を担当している」と彼は述べた。
しかし、品質管理は高額で、業者はなかなかこれを行わないと、不動産コンサルタントでもあるU Yan Aung氏は述べた。彼によると「小規模建設会社はまれに品質検査を行う。いくつかの業者は値段しか見ていない」。
「いくつかの店で偽物の資材を値下げして販売しているが、これらの商品が本物ではないと認識されていない」と彼は続けた。
安く、非ブランドの資材は市場で人気があると、卸売・小売店のオーナーは述べた。
「検査を行わずに非ブランド資材の品質を知る方法はない」とMyittar Mon 建築資材卸売・小売店(Saw Bwar Gyi Gone、Yangon)を営むU Aung Myint氏は述べた。
資材が高品質であることを証明する検査費用に頭を悩ます事業者は、ミャンマーエンジニア評議会(MEC)により導入されたこの計画のもと、より高い『等級』を得ることができるようになるであろうと、同協会副会長でもあるU Aung Myint氏は述べた。
また、彼は、強い企業と弱い企業を区別する必要があるという。
「私たちはヤンゴンのすべての建設・エンジニア企業を格付けし、各企業に対し、どの事業が見合うのかを明確にする」と彼は述べた。これが完了したら、ディベロッパーは簡単に自社事業に適した請負業者を選ぶことができる。
「現時点では、十分な技術や熟練した技術者がいない小規模建設会社も大規模事業に取り組んでいる。これらの建物は崩壊する恐れがある」とU Aung Myint氏はいう。
ミャンマータイムズが報道したように、2014年8月、ヤンゴンTarmwe地区にある6階建ての建物の屋上が階下に抜け落ちるという建物の一部崩壊事故によって、建設品質の重要性が証明された。
全ての企業が来年までに格付けを受けることを望んでいると、U Aung Myint氏は述べた。その間、MECで事業を登録することで推薦状を受け取ることができる。「私たちは既に30社以上に推薦状を与えているが、ほとんどが外資系企業である」と彼は述べた。
Myat Min 建設会社の社長U Aung Min氏は、当社がどのように評価されるのか興味を抱いているという。
「ここ数年詳細な規制や規則無く急成長している不動産市場は、多くの問題を抱えている。私たちは市場システムの発展を促すために多くの法律が必要であり、私はこの企業格付け計画がその一助となると期待している」と彼は述べた。
(Myanmar Times 2015年 10月13日版 第9面より)