アメリカのコーヒーフランチャイズ店スターバックスが間もなくミャンマーのヤンゴンに初出店する。ASEAN諸国の中で未出店の国はこれでラオスのみとなる。
ミャンマー投資委員会(MIC)は5月12日に、外資系の飲食サービスプロバイダーであるCoffee Concepts Myanmar Ltd(CCM)を承認した。 MICによると、CCMはミャンマーにおいてスターバックスを運営する企業である。DICAによると、CCMは2017年12月に投資および企業管理部に登録された企業であるという。
ミャンマー初のスターバックスはヤンゴン管区チャウタダ地区のスーレースクエアというショッピングモールに出店される。
シアトルに本拠を置くスターバックスが、アジアで拡大する計画の一環としてミャンマー市場の視察を開始してから5年が経過した。
スターバックスのCEOであるハワード・シュルツ氏は、2013年にタイを訪れている間に、ミャンマーは自社の拡大対象国の1つであり、今後2年以内に最初のスターバックスをオープンさせたいと語った。
競争の激化
スターバックスはミャンマーに足を踏み入れた最初のコーヒーフランチャイズではない。オーストラリアのコーヒーハウスチェーンであるGloria Jean’sは現在、ヤンゴンに4店舗を展開している。
2月、シンガポールに上場しているMyanmar Investco(SMI)は、ミャンマーでThe Coffee Bean & Tea Leaf(CBTL)ブランドを設立、開発する独占的契約を締結したと発表した。 SMIは既にヤンゴン国際空港内で2つの店舗を運営している。
一方、2013年にミャンマーに初の店舗をオープンしたTealand Myanmar(昨年まで、台湾に拠点を置くフランチャイズ・ティーハウスチェーンChatimeの一員であった)は、2017年8月時点でヤンゴンに14店舗、マンダレーに2店舗を有している。
だからといってスターバックスが他のコーヒーフランチャイズに後れを取っているというわけではない。世界第2位のコーヒーハウスチェーンである、イギリスのCosta Coffeeに先駆けてミャンマーで店舗を開設することになるからだ。ロンドンにあるWhitbread醸造会社とホテルグループの子会社であるCosta Coffeeは、2014年9月のプレスリリースによると、シンガポール、タイ、カンボジア、フィリピンに出店済みであるとのこととだが、まだミャンマーには出店していない。
その他のコーヒーチェーンで、ロンドンに本拠を置くCaffèNeroやイリノイに本拠を置くMcCaféなども同様にミャンマー未進出である。
成長のためにASEANの扉を開く
スターバックスがミャンマー進出を果たした後は、ラオスを除いてすべてのASEAN加盟国に店舗を持つことになる。
世界最大のコーヒーチェーンであるスターバックスは、アジア、特に東南アジアで積極的にシェアを拡大している。中国の後は2012年のインドを皮切りに、ベトナム、ブルネイと次々に出店した。2015年12月にはカンボジアのプノンペンに初出店し10店舗を超えた。さらに2018年にはタイでの店舗数を320店舗に倍増することを目指す。
2017年10月1日現在、2017年の年次報告書によると、直営店舗数は中国において1,540、日本は1,218、タイは312である。シンガポールの全133店舗は、2017年の最終四半期にMaxim’s Caterers Ltdに売却され、ライセンス営業を行っている。現在、ライセンス店はアジア太平洋地域に4,409店舗となった。中国に1,396店舗、台湾は420、フィリピンは324、インドネシアは317、マレーシアは248、その他の地域は596である。
2017年末現在、スターバックスは直営店舗とライセンス店舗を含め、世界中に28,039店舗を擁する。
(Myanmar Times 2018年 5月14日版 第6面より)